Web広告(ネット広告)をわかりやすく解説|費用や運用のポイント|ウェブ部

Web広告(ネット広告)をわかりやすく解説|費用や運用のポイント

ディスプレイ広告
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Web広告(ネット広告)とは、インターネット上のメディアに掲載される広告全般のことです。

配信するユーザの属性を細かく指定できたり、運用効果をリアルタイムで確認できたりするメリットがあります。

ただし、Web広告(ネット広告)で成果を上げるためには、広告運用の目的を明確にし、ターゲットとなるユーザに合った配信媒体を選ぶことが大切です。

本記事では、Web広告(ネット広告)について、次の内容を中心に解説します。

・概要
・メリットとデメリット
・主なWeb広告の種類
・課金形態
・成果を出すためのポイント

Web広告(ネット広告)の導入を検討している方は、ぜひ、ご覧ください。

【わかりやすく解説】Web広告(ネット広告)とは

Web広告(ネット広告)とは、インターネット上のメディアに掲載される広告全般のことを指します。

例えば、Webサイトの広告枠に掲載される画像・動画広告や、Google・Yahoo!などの検索結果に表示されるテキスト型の広告はWeb広告の一種です。

Web広告には、「サービスや商品の紹介だけでなく、Webサイトへの誘導もできる」「配信するユーザ属性を細かく指定できる」「リアルタイムで運用効果の確認ができる」といった特長があります。
ただし、複数の種類があるため、それぞれの特長を理解した上で適切な媒体を選ぶことが大切です。

なお、「インターネット広告」「オンライン広告」「デジタル広告」などの単語も「Web広告」と同じ意味で用いられることがあります。

 

Web広告(ネット広告)の3つのメリット

Web広告の3つのメリットについて、見ていきましょう。

1. ターゲットを細かく設定できる

Web広告は、年齢・性別・地域・趣味・関心のある事柄・実際に検索しているキーワードなどをもとに、配信先のユーザを指定できます。
細かなターゲティングにより、ターゲット層に予算を集中できるため、費用対効果が高いことが特長です。

 

2. 効果を測定しやすい

Web広告は、クリック数・インプレッション数・コンバージョン率など、様々な指標から広告の効果を測定できます

データをもとに、キャンペーンの効果の確認やターゲティングの調整、広告文の見直し、予算の再配分などの対応を取ることが可能です。

効果的な配信時間帯や、反応が強いターゲット層などを可視化できるため、より効果的な戦略を打ち出せるでしょう。

 

3. 少額から掲載できる

運用型広告であれば、比較的少額の予算から掲載でき、費用を柔軟に調整できることもWeb広告の魅力です。

広告の効果に合わせて予算の調整や広告の停止ができることから、失敗した場合の損失も最小限に抑えられます。そのため、広告運用の経験がない人でも始めやすいといえます。

また、最低出稿額がないことも、Web広告の特長です。広告主が自由に金額を設定できるため、最初は少額の予算から始めて、効果に応じて増額して運用するとよいでしょう。

 

Web広告(ネット広告)の3つのデメリット

Web広告の3つのデメリットについて、解説します。

1. ノウハウや知見を要する

Web広告の運用には、出稿方法や媒体ごとの特長や仕組み、ターゲティングやクリエイティブについてなど、多くの知見が必要です。

また、Web広告の効果を最大化するためには、配信後のデータを分析し、PDCAを継続して回す必要があります。データから課題を見つけて改善策を考える分析力がなければ、成果を高めていくことは難しいでしょう。

 

2. 費用が高額になるケースがある

Web広告は低コストから始められることがメリットですが、競合が多い場合、広告費が高くなる可能性があります。

例えば、ブラウザでの検索結果画面に表示されるテキスト型の広告(検索連動型広告)は、「登録キーワード」(広告主が登録したキーワード)が検索されることで表示される仕組みで、複数の広告主が同じキーワードを登録している場合、どの広告を表示させるかはオークションで決まります。

オークションの勝敗を決める要素は、主に「予算」と「広告の質」です。

予算が少なければオークションに勝てず、広告が表示されにくくなってしまうため、競合が多い場合は、必要な予算が高騰する可能性があります。

 

3. クリック詐欺などの不正行為に遭うリスクがある

Web広告の費用は、クリックされた回数や表示された回数などで決まる場合が多いです。

この点を利用し、クリック数や表示回数を水増しすることで、広告費を多く発生させようとするメディアもあります。

これは「アドフラウド」と呼ばれる行為の一種で、具体的な手口は次のとおりです。

 

  • 自動リロード(Auto Refresh)

広告を何度も自動更新することで表示回数を稼ぐ手法です。

サイトのページ自体を更新させたり、ユーザがスクロールするたびに新しい広告を表示させたり、長尺動画の視聴中に広告を何度も更新させたりするなどの方法があります。

 

  • 偽ドメイン (Domain Spoofing)

正規のWebサイトのドメインに酷似したドメインを用いて、広告を表示させる手法です。

広告が実際に表示されるサイトと、広告主が入札したサイトのドメインが異なるため、広告管理画面上の表示回数を比較することで、被害状況を把握できます。

関連記事:アドフラウドとは?その仕組みと対策を事例も含めて紹介!

 

アドフラウドは日本で法整備がされておらず、犯罪の温床になることが懸念されています。自社商品のイメージを守るため、専用ツールの導入などの対策が必要です。

参考:アドフラウドに対するJIAAステートメント一般社団法人 日本インタラクティブ広告協会)

 

Web広告(ネット広告)の種類

Web広告の種類について、解説します。

 

リスティング広告(検索連動型広告)

リスティング広告は、GoogleやYahoo! JAPANなどの検索エンジンの、検索結果ページに表示されるテキストのみの広告です。

リスティング広告の表示例

引用:「検索広告」と「ディスプレイ広告(運用型)」の違いは何ですか?(Yahoo!広告)

 

広告主がキーワードを登録し、そのキーワードと同じ語句や意図で検索したユーザに表示される仕組みです。

少額から始められ、準顕在層と顕在層へアプローチしやすく、購買や申し込みにつながりやすいといった特長があります。

例えば、仙台のスポーツジムの広告を出稿する場合は、「スポーツジム 仙台」をキーワードに登録すれば「仙台でスポーツジムを探しているユーザ」にリーチしやすくなるでしょう。

検索行動をとっているユーザは、検索したキーワードに関心があると考えられるため、ほかのWeb広告と比較して費用対効果が高い傾向にあります。

 

主な媒体 ・Yahoo!広告

・Google広告

主な課金形式 クリック課金
相場 1クリックあたり数百円~千円

関連記事:【2025年最新】検索連動型広告の仕組みや、リスティング広告との違いを徹底解説

 

ディスプレイ広告(バナー広告)

ディスプレイ広告は、Webサイトの広告枠に表示される画像や動画広告で、ユーザの目を惹きやすく、訴求力が高いことが強みです。

 

ディスプレイ広告の表示例

引用:「検索広告」と「ディスプレイ広告(運用型)」の違いは何ですか?(Yahoo!広告)

 

また、アドネットワークやDSP(デマンド・サイド・プラットフォーム)といった広告配信サービスを利用すれば、様々なWebサイトに表示できます。

リスティング広告よりも広範囲に配信できるため、潜在層から顕在層までアプローチでき、高い認知獲得効果が見込めるでしょう。

 

主な媒体 ・Yahoo!広告

・Google広告

・SmartNews

主な課金形式 ・クリック課金

・インプレッション課金

相場 ・1クリックあたり数十円〜数百円

・1,000回表示あたり数百円

関連記事:YDA(Yahoo! ディスプレイ広告)とは?GDNとの違いと導入ガイド

 

動画広告

動画広告は、主にYouTube動画の視聴時などに流れる、動画を活用したWeb広告です。

動画広告の表示例_

引用:Web広告(ネット広告)とは?種類や運用の流れ、CPA改善のコツ(LINEヤフー for Business)

 

動画広告の強みは、映像によってインパクトを与えて記憶に残りやすく、潜在層にアプローチしやすいことです。

また、伝えられる情報量が多く、テキストや画像のみの広告よりも詳細な内容を配信できます。

ただし、動画制作のノウハウが必要なことや費用がかかること、ユーザの関心を惹けなければすぐにスキップされてしまうことなどが難点です。

 

主な媒体 ・YouTube広告

・Facebook広告

・Instagram広告

・X(旧Twitter)広告

・TiKTok広告

・LINE広告

・Tver広告

主な課金形式 ・クリック課金

・インプレッション課金

・広告視聴課金

相場 1再生あたり数十円~数百円

 

リターゲティング広告

リターゲティング広告は、自社のサイトを訪れたユーザに対して、サイト離脱後も追跡して再訪を促す広告です。

購入を迷っているユーザにアプローチ(リターゲティング)することから、明確層や顕在層に適した広告になります。

自社サイトを再訪したユーザは購買や申し込みにつながりやすいため、無関心なユーザを狙う広告よりも、コンバージョン率が高くなりやすいでしょう。

 

主な媒体 ・Yahoo!広告

・Google広告

・LINE広告

・Facebook広告

・Instagram広告

・X(旧Twitter)広告

・TiKTok広告

・Criteo

主な課金形式 ・クリック課金

・インプレッション課金

相場 ・1クリックあたり数十円〜数百円

・1,000回表示あたり数百円

関連記事:【事例あり】リターゲティング広告の仕組みと成果を高めるためのポイント

 

SNS広告

SNS広告は、X(旧Twitter)やFacebookなどのSNSに表示される広告です。

ユーザのアカウント情報を利用してSNS独自の掲載面に配信できます。

SNS広告の特長は、ターゲティングの精度が高いことと、ユーザに違和感を抱かれにくいこと、新規顧客や潜在顧客にリーチできることです。

また、ユーザが広告をシェアできるSNSもあり、二次拡散につながる可能性もあります。

なお、総務省によると、国内のSNS利用率(全年代)はLINEやYouTubeで約9割、X・Instagramで約5割となっています。

 

主な媒体 ・Instagram広告

・TiKTok広告

・Facebook広告

・X(旧Twitter)広告

・LINE広告

主な課金形式 ・クリック課金

・インプレッション課金

エンゲージメント課金

・友だち追加ごとに課金(LINEのみ)

相場 ・1クリックあたり数十円〜数百円

・1,000回表示あたり数百円

・友だち追加1人あたり数十円~数百円

出典:令和5年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書(総務省)
関連記事:【2025年最新】6大SNS広告とは?成功事例や効果的な運用のポイント

 

 

記事広告・PR記事(タイアップ広告)

記事広告は、タイアップしたWebメディアなどに掲載される記事型の広告です。

記事広告の表示例

引用:Web広告(ネット広告)とは?種類や運用の流れ、CPA改善のコツ(LINEヤフー for Business)

 

記事広告はメディアによって書かれるため、メディアの信頼度を借りられる上、広告感が薄いためユーザに読まれやすく、サービスへの関心を高めたり、理解を深めたりするのに効果的です。

「美容」「子育て」など、テーマが明確なメディアが多いため、自社サービスと親和性の高いメディアを選べば、ターゲットへ効果的にリーチできます。

 

主な媒体 ・MarkeZine

・マイナビウーマン

・VOCE

・cozre(コズレ)など

主な課金形式 インプレッション課金(PV保証、掲載期間による契約)
相場 ・1PVあたり約50円〜

・掲載期間1ヵ月あたり数十万〜数百万円

 

メール広告

メール広告は、自社の商品やサービスをメールで宣伝する広告です。

メディアが保有する独自の情報に基づいたターゲティングが可能で、年収や子供の年齢など、ほかの広告施策ではできないユニークなターゲティングがあります。

記事広告と同様に、メディアのターゲット層と相性がよい場合に効果を発揮し、メールを開封したユーザが関心を持ってクリックするため、コンバージョン率が高くなる傾向があります。

メール広告の形式は、テキストのみで構成された「テキスト形式」と、画像や動画・イラストなど幅広い表現ができる「HTML形式」の2種類があります。

ほかのWeb広告施策に比べて手間がかからず、短期間で入稿から配信まで可能なため、急なキャンペーンやセールなどにも対応できるでしょう。

 

主な媒体 ・マイナビニュース

・OZmall

・ITmediaなど

主な課金形式 ・クリック課金

・通数課金

・一斉配信契約など

相場 ・1クリックあたり数百円 

・1通あたり数円〜数十円

 

アフィリエイト広告

アフィリエイト広告は、ブログや比較サイト、ポイントサイトなどに掲載される成果報酬型の広告です。

ASP(アフィリエイト・サービス・プロバイダー)と呼ばれる仲介サービスに登録することで、各Webサイトにマッチした広告が配信される仕組みです。

アフェリエイト広告の仕組み概要図

引用:アフィリエイト公告をめぐる問題(国民生活センター)

 

アフィリエイト広告の特長は、成果報酬型のため費用対効果が高く、リスクを抑えて出稿できることです。ただし、ASPに登録後、サイトに掲載してもらえるかどうかはサイトの運営者次第であり、掲載してもらえるまでに時間がかかります。そのため、成果を得るためには、時間がかかる点には留意しましょう。

なお、インフルエンサーにSNSなどで宣伝してもらう「インフルエンサーアフィリエイト」という種類のアフィリエイト広告もあります。

 

主な媒体 ・A8net

・バリューコマース

・レントラックスなど

主な課金形式 成果報酬型
相場 ・1コンバージョンあたり数百円~数万円

・初期費用5~6万円

・月額3~6万円

・手数料売上報酬の30%〜

 

リワード広告

リワード広告は、特定のアクションを完了することで、ユーザが特典(リワード)を受け取れるアフィリエイト広告の一種です。

主にモバイルアプリやゲームの広告などで利用され、広告動画を最後まで見るか、アプリのダウンロードなどのアクションによって、ポイントやアプリ内で使えるコインなどが報酬として用意されています。

リワード広告のメリットは、ユーザが自ら広告を選んで視聴するため、広告の視聴率が高く、認知度の向上やインストール数の増加が見込めることです。

一方、報酬目当てのユーザが多く、アクティブなユーザを獲得しにくい点や、動画制作にコストがかかる、というデメリットもあります。

 

Web広告(ネット広告)の主な課金形態や費用相場

利用できる課金形態は、広告の種類によって異なります。ここでは、Web広告の課金形態や費用相場について、解説します。

クリック課金(CPC)

クリック課金は、ユーザがクリックした回数に応じて広告費が発生する課金形態です。

広告の掲載だけでは費用は発生せず、広告がクリックされた場合に課金されることから、「広告に興味を持ったユーザ」=「一定の購買意欲があるユーザ」に広告費を集中できる点が特長です。

リスティング広告、ディスプレイ広告、リターゲティング広告、SNS広告など、多くのWeb広告で採用されています。

広告費は「広告主が設定したクリック単価×ユーザが広告をクリックした回数」で決まり、相場は1クリックあたり数十円~数百円、高いもので数千円となります。

 

インプレッション課金(CPM)

インプレッション課金は、広告が表示された回数で広告費が決まる課金形態です。

広告の表示回数が最大になるように掲載されるため、認知拡大を目指したい場合に適した方法です。ただし、広告表示後にクリックや購入などのアクションがない場合、費用対効果が悪くなってしまうこともあります。

ディスプレイ広告、リターゲティング広告、Yahoo! JAPANなどのポータルサイトで導入されています。

費用相場は、1000回表示につき数十円~数千円です。

 

エンゲージメント課金(CPE)

エンゲージメント課金は、エンゲージメント(シェア・いいねなど)が発生した場合に費用が生じる課金形態です。

認知獲得や拡散を目的とした場合に効果的で、主にSNS広告で導入されています。

 

広告視聴課金型(CPV)

広告視聴課金型は、動画が視聴されることで広告費が発生する課金形態です。

課金の条件は広告媒体によって異なり、一定の秒数以上視聴された場合に費用が発生するものや、最後まで視聴された場合のみ課金されるものなどがあります。表示されただけでは課金されず、ユーザが動画を視聴した際にのみ課金される点が特長です。

 

成果報酬型(CPA/CPI)

成果報酬型は、コンバージョンごとに費用が発生する課金形態で、1成果あたり数百円~数万円が相場です。

商品購入やユーザ登録、アプリダウンロードなど、ユーザから成果が出た場合にのみ費用が発生します。

アフィリエイト広告などで導入されており、費用対効果に優れる点が特長です。

 

掲載期間保証課金型(CPD)

掲載期間保証型課金は、広告の掲載場所と期間を事前に指定して買い取る課金形態で、主に純広告で導入されています。

ブランディング目的で多くのユーザにリーチしたい場合などに適していて、例えば、CMと連動して確実に露出を強化したいときや、ニーズが高まる繁忙期などに有効です。

一方で費用は高額になりやすく、媒体の規模にもよりますが、1週間で数十万~数千万円ほどが必要です。

また、広告を途中で変更できないため、掲載前に見込める効果の予測が必要です。

 

通数課金型

通数課金型は、配信件数によって費用が発生する課金形態です。

主に、メール広告で導入されており、媒体が持つ顧客リストに自社の広告を配信します。広告と媒体の顧客リストとの親和性が高いと効果を期待できるでしょう。

費用相場は、メール1通あたり5円〜数十円となっています。

 

Web広告(ネット広告)で成果を出すために重要なこと

Web広告(ネット広告)で成果を出すために重要なことについて、解説します。

 

広告の目的を明確にする

Web広告で成果を出すためには、広告の目的を明確にすることが重要です。

なぜなら、認知拡大や購入促進などの目的に応じて、ターゲット層や施策が異なるためです。

Web広告は、ユーザとのコミュニケーション設計を明確にしないと、認知拡大やコンバージョンの向上などの目的達成は難しいでしょう。

いつ・誰に・何を・どの程度アピールしたいのかを決めることで、予算を効果的に使うことができます。

KGI(重要目標達成指標)、KPI(中間指標)を定め、必要な売上や数量を把握しておくと、分析、改善に効果的です。

 

ターゲットを適切に選定する

消費者のニーズが多様化して競合他社が増えているなか、広告の費用対効果を高めるためには、適切なターゲット設定が重要です。

ターゲット層を適切に設定しないと、広告に興味のないユーザにも表示され、無駄な広告費用が発生するだけでなく、企業へのネガティブな印象を与えかねません。

ターゲット選定のポイントは、顧客の属性・興味・関心・購買行動パターンを把握・分析し、ターゲット層の仮説を立てることです。その上で、仮説が正しかったのかを見極め、検証結果を施策に反映する作業を続けることで、広告効果を最大化できるでしょう。

 

ターゲットと商材に適した媒体を選ぶ

効果的な広告運用をするためには、訴求したいターゲット層に合った媒体を選ぶことが重要です。媒体ごとに、利用しているユーザの属性や興味関心、アプローチできるユーザの幅も異なれば、配信面やフォーマットも様々です。

具体的には、ターゲットが利用しているのか、狙いたい属性をターゲティングできるのか、広告の目的に沿った配信ができるのか、などを考慮し、商材に合った媒体を選ぶことで、効果的にリーチを狙えます。

また、競合他社の出稿状況を調べることも重要で、有効な広告媒体や訴求方法など、広告運用する上で効果的な情報が得られるでしょう。

 

ユーザのインサイトをとらえたクリエイティブを制作する

ユーザとの重要な接点であるクリエイティブにおいて、1番大事なのは、ターゲットとなるユーザのインサイトを踏まえた訴求になっているか、自社サービスの魅力が伝わる内容になっているかという点です。

日常的に多くの広告を目にするユーザにとって、刺さるクリエイティブでなければ興味を持たれず、広告費が無駄になってしまいます。

最初から完璧なクリエイティブを制作するのは難しいため、複数のパターンのクリエイティブを準備し、テストと分析を繰り返していく中で、正解を見つけていきましょう。

また、たとえ魅力的なクリエイティブでも、過剰な配信はユーザに不快感を与えてしまいます。ユーザ体験を損なわない、かつユーザのニーズに沿ったクリエイティブでの配信も心がけましょう。

 

PDCAを回す

Web広告は効果測定しやすいため、検証期間を設けて仮説を立てて実行し、測定と検証を繰り返すことが重要です。

配信結果に基づくキーワード選定やターゲティング設定、クリエイティブの見直しを行い、改善策を検討することで、成果を得やすくなります。

PDCAを回すポイントは、四半期や月ごとの目標設定と定期的な目標の確認、仮説を立てる時に優先順位も決めて1つずつ改善策を実行することです。

また、クリック率(CTR)・購入数・問い合わせ数などのコンバージョン率(CVR)を、分析ツールで可視化し、問題点を特定することも大切です。PDCAを継続して回すことで課題解決につながり、成果を出しやすくなるでしょう。

 

Web広告(ネット広告)の運用体制

Web広告の運用体制について、解説します。

 

代理店運用

代理店運用は、ノウハウがすでに蓄積されている代理店に、Web広告の運用を代行してもらう運用体制です。社内に知識やリソースがなくても、代理店の専門知識を活かした運用を任せられます。

代理店運用のメリットは、自社運用よりも早期に成果が出ることが期待できることです。

一方、依頼費用が発生するほか、情報連携に時間がかかる可能性もあります。

関連記事:【企業規模別】Web広告の運用代行の経験が豊富な広告代理店おすすめ12社

 

伴走型コンサルティング

伴走型コンサルティングは、コンサルタントのアドバイスを受けて、インハウス化を目指す運用体制です。

専門家からサポートを受けながら、自社に必要な手順やノウハウを蓄積して運用方法を吸収できるメリットがあります。

ただし、業務を丸投げできないことから、社内に相応のリソースが必要です。

 

インハウス化

インハウス化は、自社のリソースのみでWeb広告を運用する運用体制です。

広告運用ノウハウが自社に蓄積されることや、コストを削減できることのほか、広告運用における情報伝達が円滑というメリットがあります。

ただし、社内に十分なリソースが必要で、知識があるスタッフがいない場合は、成果を出すまでに時間を要する可能性があります。

自社のリソースや予算、目標などと、それぞれの運用体制のメリット・デメリットを考慮し、最適な運用体制を選びましょう。運用体制を検討する際は、次の記事もご参考ください。

関連記事:デジタル広告の「インハウス運用(インハウス化)」「代理店運用」どちらがいいの?導入検討時に判断する4つのステップとそれぞれのメリット・デメリット

 

まとめ

Web広告はターゲティング精度が高く、効果測定も容易で、少額から始められる広告媒体です。リスティング広告・ディスプレイ広告・動画広告など、様々なフォーマットを利用できます。

ただし、Web広告で成果を出すには、目的とターゲットを明確にし、適切な媒体選定とクリエイティブ制作が重要です。

配信効果を分析し、PDCAを回しながら、継続的な改善を行うことで成果につながります。

代理店運用・伴走型コンサルティング・インハウス化という3つの運用体制があるため、自社のリソースや予算なども考慮しながら、最適な方法を選択しましょう。

 

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