ECサイトを運営する広告主において新規ユーザを獲得することは常に課題になっていると思いますが、そのような課題に対して今最もおすすめしたいWebプロモーション手法が「Googleショッピング広告(商品リスト広告 PLA)」です 。
その効果の高さから出稿する広告主数が増え、特に2016年度はフィード広告のトレンドに乗りアカウント数も急増しました。
一方で、まだその運用ノウハウが十分に獲得できておらず、Googleショッピング広告の効果を上げるために苦労している広告主も多いと思います。ここで紹介する3つのポイントをしっかり押さえれば、必ず一定以上の効果をあげられますので、ぜひ取り組んでいただききたいと思います。
目次
【Googleショッピング広告(商品リスト広告PLA)】効果アップのための3つのポイント
フィードの各項目を抜け漏れなく設定する
Googleショッピング広告において、広告効果のよしあしにはフィードの内容が大きく関連していることは知っていますか?すでにフィードの重要性を認識している広告主であっても、フィードの「どこ」を「どう見直したら」よいか困っている方も多いと思われます。
まずは、フィードを見直す際にフィードの各項目がきちんと網羅されているかを確認していくと良いでしょう。
商品グループを正しく設定する
Google AdWordsの検索広告ではキャンペーン構造(キャンペーン、広告グループ、キーワード、広告文)をどのように設計するかが非常に重要です。Googleショッピング広告では「商品グループ」をどのように構成するかがより重要ですが、商品グループの機能を良く理解せずに、単一の広告グループでただ広告を配信しているアカウントも散見されます。商品グループを正しく理解し運用のしやすい構造に設計することで、広告の効果も上がっていくことでしょう。
ベンチマーク指標をチェックする
検索連動型広告の運用においては、媒体管理画面の各数値(インプレッション、クリック、コンバージョンなど)を見ながら入札調整をしていくことになるかと思いますが、Googleショッピング広告を運用する際には、それらの数値のほかに「ベンチマーク上限CPC、ベンチマークCTR」を参照することで、より的確な入札調整が可能になります。
以上が、Googleショッピング広告の広告効果をアップさせるために、まずは取り込んでみていただきたい「3つのポイント」です。次からそれぞれ詳細に解説していきますので、内容について理解を深めてください。
【Googleショッピング広告(商品リスト広告PLA)効果アップのための3つのポイント】1.フィードの各項目を抜け漏れなく設定する
Googleショッピング広告のフィードは実に多くの項目がありますが、基本的には設定できる項目を網羅して設定したほうが効果は良くなります。なぜなら、多くの情報がフィードに設定されることによって、Googleのシステムに正しくその商品情報が伝わり、かつ、様々な検索ニーズに対する表示機会が増加するからです。その商品の情報が特に抜け漏れがしやすい重要な項目について説明します。現在作成しているフィードと見比べて確認し、設定していない場合は、ぜひ追加していただきたいと思います。
商品名(title)
商品名は必須項目なので設定していないことはないと思いますが、広告主によっては商品データベースに登録されている商品名をそのまま設定している場合もあります。Googleショッピング広告の商品名は、検索ユーザに何の商品かわかりやすい商品名にすることで、商品を探しているユーザにきちんと訴求することができます。
悪い例では、製品型番などがそのまま設定されています。これではユーザが見た時にどういう特長の商品かが分かりにくいです。一方の良い例では、商品の特長が記載されているので、ユーザが自分のニーズに合う商品かどうか判別でき、商品の購入へつながりやすくなります。
Google商品カテゴリ(google_product_category)と商品カテゴリ(product_type)
「Google商品カテゴリ」と「商品カテゴリ」は非常に重要な項目ですが、設定の負荷もかかるので設定を省略しているか、もしくは、簡易的な設定になっているのもよくあるケースです。
▼Google商品カテゴリ
Googleで定められた商品分類で約4500のカテゴリの中から商品に該当するカテゴリを選択して設定します。
(例)ファッション・アクセサリー > 衣料品 > アウター > コート・ジャケット
家具 > ソファ
▼商品カテゴリ
自社サイトの商品分類に合わせてカテゴリを設定します。
(例)メンズ > アウター > コート
インテリア > ソファ・椅子 > ソファ
ここでも設定する際のポイントがありますが、下記に例をあげていますので、何が良いか考えてみてください。
<Google商品カテゴリと商品カテゴリの良い例・悪い例>
設定上のポイントは、「なるべく細かいカテゴリまで設定する」です。上記のGoogle商品カテゴリで、悪い例は第2階層までの大雑把なカテゴリまでしか設定していませんが、良い例ではさらに細かく第4階層までしっかり設定しています。また、商品カテゴリのほうでは、末端のコートしか記載していませんが、こちらも正しくは「すべての階層を設定する」ということです。サイトによってカテゴリが多岐にわたる場合は、非常に大変な作業になりますが、より細かく設定することでインプレッションの増加が見込めて、最終的には購入金額も拡大することになります。
【Googleショッピング広告(商品リスト広告PLA)効果アップのための3つのポイント】2.商品グループを正しく設定する
Googleショッピング広告では、通常のサーチキャンペーンとは異なり、「商品グループ」をキャンペーン内に設定し、入札を調整します。
また、商品グループに設定した各グループに対して入札を設定することもできます。このグループ構成をどのように設定するかで、的確な入札調整かどうかが変わってきます。商品グループをどのような構成にするかは、フィード内の幾つかの項目を利用して分類します。
商品グループの分類に利用できるフィード項目
- 商品カテゴリ
- Google商品カテゴリ
- 商品ID
- カスタムラベル
- ブランド、状態(新品/中古)
商品グループ設定をいくつか紹介しますので、参考にしてください。
例①:商品カテゴリに合わせて分類
例②:セール商品に注力した分類
例③:商品の価格帯に注力した分類
カスタムラベルに設定された商品の価格帯ごとに分類し、価格帯に合わせて入札の強弱がつけられる設定です。
【Googleショッピング広告(商品リスト広告PLA)効果アップのための3つのポイント】3.ベンチマーク指標をチェックする
下図はGoogle AdWordsの管理画面でGoogleショッピング広告の掲載効果を見たキャプチャ画像です。
通常のサーチキャンペーンと異なり、「ベンチマークCTR」「ベンチマーク上限CPC」という指標を表示することができます。
ベンチマークCTR
ベンチマーク クリック率(CTR)は、類似商品のショッピング広告が、その広告を見たユーザに、どのくらいの頻度でクリックされているかを示します。自社のCTRがベンチマークCTRより低い場合は、ユーザがクリックしにくい状況になっている可能性が高いので、フィード(タイトルなど)の見直しを行いCTRの向上を目指していくようにします。
ベンチマーク上限CPC
ベンチマーク上限クリック単価(上限CPC)は、ほかの広告主が類似商品の広告で提示している入札単価を示します。自社のCPCがベンチマーク上限CPCより低い場合は、入札額が低いため十分に表示がされていないことが考えられますので、入札額を上げて表示機会を増やすようにします。
Googleショッピング広告の運用を行う際には、一般的なROASやCVRなどを見ながら調整することに加えて、上記のベンチマーク指標を定期的にチェックし、自社のデータと比較しながら適切な対応を行うと良いでしょう。
まとめ
Googleショッピング広告は、非常に広告効果が高く、多くの広告主が力を入れ始めているメニューですので、今後ますます競合性が増加してくることが考えられます。まだはじめたばかりで、どのように運用したら良いのかわからない方もいらっしゃるかと思います。
まずは、ここで紹介したポイントを押さえて対策し、広告効果の改善を実感していただければと思います。