【2025年最新】リスティング広告とは?費用や運用方法をわかりやすく解説!|ウェブ部

【2025年最新】リスティング広告とは?費用や運用方法をわかりやすく解説!

リスティング広告

「リスティング広告とは?ディスプレイ広告との違いは?」
「リスティング広告を始めたいが、どうやって始めたらいい?」

 

上記のような疑問を抱えている人もいるでしょう。

 

リスティング広告とは、主にGoogleやYahoo!などの検索結果画面に表示されるテキスト型の広告を指します。

反応の見込みが高いユーザにリーチしやすいほか、低予算から始められることなどが強みです。他方、リスティング広告と相性が悪い商材がある点に注意しなければなりません。

本記事では「リスティング広告とは何か」を中心に、次の内容をわかりやすく解説します。

・メリットとデメリット
・費用と課金形態
・商材との相性を判断する4つの基準
・リスティング広告の出稿方法
・SEOやディスプレイ広告、SNS広告との違い

リスティング広告の概要や具体的な運用方法を学びたい人は、ぜひ、ご覧ください。

目次


【わかりやすく解説】リスティング広告とは

この章では、リスティング広告の定義と、リスティング広告を構成する6つの要素を解説します。リスティング広告運用の必須知識になるため、確実におさえましょう。

 

リスティング広告とは

リスティング広告は、次の2つの広告の総称である場合と、検索連動型広告のみを指す場合があります。

・検索連動型広告:GoogleやYahoo!などの検索結果画面に表示されるテキスト型の広告
・ディスプレイ広告:Webサイトやアプリに表示されるディスプレイ型の広告

検索連動型広告は、ユーザが検索エンジンに入力した検索語句に反応して広告が表示される仕組みで、反応の見込みが高いユーザにリーチしやすいという特長があります。Googleリスティング広告の全業種における平均クリック率は3.17%とのデータもあります。また、費用が発生するのはクリックされたときのみのため、費用対効果が高い点も魅力です。

参照:Google Ads Benchmarks for YOUR Industry [Updated!]

 

▼検索連動型広告の表示例(Google)

なお、日本における検索エンジンのシェアは2025年1月26日時点で、Googleが81.6%、Yahoo!が8.85%となっています。予算などの問題で、Google広告かYahoo!広告のどちらか一方にしか出稿できない場合は、Googleから始めるとよいでしょう。

参照:StatCounter

 

検索連動型広告について、詳しく知りたい人は、次の記事をご覧ください。
関連記事:【2025年最新】検索連動型広告の仕組みや、リスティング広告との違いを徹底解説

 

一方、ディスプレイ広告は視覚的に注意を引きやすい点や、多様な配信面に出稿できる点などが特長です。ただし、ニーズが顕在化していない潜在層にも配信されるため、クリック率は0.46%と検索連動型広告を下回ります。
参照:Google Ads Benchmarks for YOUR Industry

 

▼ディスプレイ広告の表示例(Yahoo!)

ディスプレイ広告表示例

「リスティング広告」が検索連動型広告のみを指すか、ディスプレイ広告も併せた総称を指すかは、文脈から判断しましょう。本記事では、リスティング広告で指すことの多い検索連動型広告に絞って解説します。

 

リスティング広告の構成要素

リスティング広告は、次の6つの要素で構成されます。
検索連動型広告_6つの構成要素

  1. ビジネスのロゴ
  2. ビジネスの名前(Googleのみ)
  3. 表示URL
  4. 広告見出し
  5. 説明文
  6. 広告表示アセット(旧:広告表示オプション)

このうち広告表示アセットとは、リスティング広告の下部に表示される地図や電話番号、別ページへのリンクなどのことです。検索結果画面で自社広告が占める面積が増えるため、視認性を高める意味でも有効です。

ただし、広告表示アセットが表示されるのは、次の2つの条件を満たす場合のみです。

・オプションを表示することで、広告のパフォーマンス向上が見込まれる
・広告の品質が高く、検索結果の上位に表示されている

また、利用できるアセットは、GoogleとYahoo!で異なります。具体的には次の表でご確認ください。

 

広告表示アセット Google Yahoo! 説明
サイトリンクアセット
※Yahoo!広告ではクイックリンクアセット

複数のページへのリンク

コールアウトアセット
※Yahoo!広告ではテキスト補足アセット
簡単なキャッチフレーズ(説明文)
構造化スニペットアセット
※Yahoo!広告ではカテゴリ補足アセット

商品やサービスの補足情報

住所アセット × 店舗やオフィスの住所
電話番号アセット
電話番号
アプリアセット × アプリへのリンク
価格アセット
×

商品やサービスの価格

プロモーションアセット × キャンペーンやプロモーションの情報
画像アセット

画像

リードフォームアセット × 問い合わせ・資料請求フォーム
販売者評価 ×

ユーザのレビューや評価

広告表示アセットについては、次の記事で詳しく解説しています。
関連記事:【全11種類】広告表示オプションとは?各オプションの特長や表示されない理由を徹底解説

参考:アセットについて(Google 広告 ヘルプ)
参考:広告表示アセットとは(Yahoo!広告)

 

リスティング広告の3つのメリット

この章では、リスティング広告の3つのメリットを解説します。
リスティング広告で成果を出すためには、リスティング広告のメリットを活かした運用をすることが大切です。

メリット1:反応の見込みが高いユーザにアプローチできる

リスティング広告は、反応の見込みが高いユーザにアプローチしやすいです。なぜなら、検索行動をとっているユーザは、何らかの悩みを抱えている(ニーズが顕在化している)と考えられるためです。

例えば、「誕生日 ギフト」をキーワードに登録すれば、誕生日用のギフトを探しているユーザにピンポイントで発信できます。また、登録キーワードを調整することで、ユーザニーズの些細な違いにも対応可能です。

 

メリット2:少額から始められる

リスティング広告はクリック課金制(CPC)で、クリックされるたびに費用が発生する仕組みであるため、最低出稿金額はありません。1クリックあたりの単価は入札によって決定され、キーワードの競合性や広告の品質などによって変動しますが、理論上は1円からでも運用を始めることができます。広告文とリンク先さえあれば出稿できるため、準備コストもおさえられるでしょう。

実際に運用する際は、十分なデータ収集と効果的な改善を行うために、ある程度の予算を確保することが推奨されます。業種やキーワードの競合性、広告の目標などによって最適な予算は異なりますが、弊社へお問い合わせいただくお客様では、数十万円から数百万円の予算感で検討されていることが多いです。

リスティング広告を始めるか迷っている場合は、少額からスタートして、成果が上がれば予算を追加する方法もあります。

 

メリット3:PDCAサイクルを回しやすい

運用方針を変えやすい点も、リスティング広告の魅力です。予算や配信キーワード、クリエイティブの変更のほか、広告の掲載を停止することも任意のタイミングで行えます。

また、運用状況は管理画面からリアルタイムで確認可能です。「効果確認に数日かかり、広告停止にさらに数日を要する」といったこともなく、運用方法を手軽に修正できるため、PDCAサイクルを回しやすいです。

 

リスティング広告の3つのデメリット

リスティング広告には3つのデメリットもあります。商材の相性とも直結するため、運用前に確認し、デメリットも認識した上で活用しましょう。

 

 デメリット1:リーチできるユーザが限られる

リスティング広告は、登録キーワード、もしくは類似キーワードが検索されなければ表示されません。ユーザに検索されなければアプローチができないのです。

したがって、ターゲット層を特定せず認知度を広めたいケースなどは、リスティング広告と相性が悪いです。その場合は、広くターゲティングできるディスプレイ広告などを利用するとよいでしょう。

 

 デメリット2:競争が激しい

リスティング広告は競争が激しい傾向にあります。

リスティング広告は、検索結果という限られた配信面である上、クリックやコンバージョンの可能性の高い顕在層へ広告を配信できるため、費用対効果が高く、多くの企業が投資しています。その結果、競争のレベルが上がり、検索上位の獲得が難しくなるケースがあります。

一般的には、競争相手が多いキーワードほど、上位表示に必要な予算も多くなります。予算頼りではなく、競合の出稿が少ないキーワードを見つけることや、自社の魅力が伝わるようなクリエイティブに改善することも重要です。

 

デメリット3:テキストでしか訴求できない

リスティング広告(検索連動型広告)は、基本的にはテキストのみで構成されています。画像や動画を掲載できないため、盛り込める情報が限られます特に、ビジュアルが重視される商材を扱う場合は、十分な訴求ができない可能性が高いです。

 

リスティング広告の費用|クリック課金(CPC)で予算を自由に決められる

リスティング広告の費用は「クリック課金」(CPC)で決まります。クリック課金とは、広告がクリックされることで費用が発生する課金形態を指します。したがって、広告が表示されるだけでは費用は発生しません。

1つの広告に投じる予算と、1クリックあたりの費用の上限は広告主が設定できます。ただし、設定金額が低すぎると広告が表示されにくくなるため、競合の出稿状況などから判断する必要があります。

Googleが提供しているキーワードプランナーというツールで、キーワードごとに広告掲載に必要な入札金額の相場を把握することができるので、広告掲載前に確認しておきましょう。

なお、最近はAIが自動で入札価格を決めてくれる自動入札が主流になっているので、自動入札を活用するのがおすすめです。

 

リスティング広告の表示順位が決まる仕組み

リスティング広告の運用では、広告をいかにして上位に表示させるかが重要な課題です。

表示順位1位のGoogle広告のクリック率は18.9%で、2位では8.8%にまで低下するというデータもあります。表示順位が高いほど、ユーザの目に触れやすく広告効果も高まると言えるでしょう。

リスティング広告の表示順位は、オークションで決まります。
オークションでは、広告ランクという指標の元、ほかの広告と掲載順位を競います。広告ランクとは、広告の品質スコアと、キーワードごとに設定した入札単価がかけ合わされたものです。

上位に表示させるためには入札単価を上げればいいですが、それではクリック単価が上昇し、獲得効率が見合わなくなってしまうため、リスティング広告を安定して上位表示させるには、入札単価だけでなく広告の品質(品質スコア)を高めることが重要です。

掲載順位の決まり方

なお、品質スコアは次の3つの項目で評価されます。

推定クリック率(広告が表示された際にクリックされる確率)
過去の運用実績で判断されます。

広告の関連性
検索キーワードと広告文で判断されます。

ランディングページの利便性
リンク先のページの内容と検索キーワードとの関連性や、ページの操作性で判断されます。

品質スコアの高め方は下記の記事で解説しています。
関連記事:品質スコアが大幅改善!最初に行うべき『たった3つの対策』とは?

 

リスティング広告の予算の目安

リスティング広告は予算を自由に設定できるため、どの程度の予算を用意すればいいか迷うかもしれません。予算の決め方として、次の2つの方法を参考にすることをおすすめします。

 

コンバージョンの単価と数の目標を決める

コンバージョンとは、広告運用の目標のことで、資料請求やサイト内での商品購入などが該当します。

1つのコンバージョンを得るためにかけられる費用(獲得単価)と、獲得したいコンバージョンの数の目標値を設定すれば、予算の総額を試算できます。計算方法は次のとおりです。

広告費用=目標コンバージョン単価×目標コンバージョン数

ただし、目標どおりの単価でコンバージョンを獲得できるとは限りませんので、単価の相場感がわからない場合は知見がある人に相談するか、次の少額からスタートすることをおすすめします。

 

少額からスタートする

少額からスタートし、運用の流れを学びながら予算を最適化する方法です。

運用効果などを確認しながら広告費を追加することで、想定した効果が見込めない場合に方針の変更や予算の調整が容易に行えるでしょう。

なお、予算調整の際は、Googleのキーワードプランナーの利用がおすすめです。キーワードの平均クリック単価や競合度などを把握できるため、予算の試算や運用効果の予想などを円滑化できます。

 

リスティング広告と商材の相性を判断する4つの基準

リスティング広告にはデメリットもあるため、商材によっては十分な効果を発揮できない可能性があります。この章で紹介する4つの基準を参考に、リスティング広告と自社の商材の相性を判断するとよいでしょう。

 

基準1:テキストのみで魅力を伝えられるか

基本的に、リスティング広告に画像や動画は添付できません。リスティング広告に画像を表示させるアセット(画像アセット)もありますが、広告表示アセットを利用するためには一定の条件を満たす必要があります。

したがって、商材の強みがビジュアルにある場合、リスティング広告で魅力を伝えられない可能性があります。画像や動画による出稿に予算を割いたほうが、費用対効果は高いかもしれません。

一方、画像や動画を用意する必要がないため、コストを抑えられる側面もあります。ビジュアルが重視されない商材(買取サービス、修理サービスなど)であれば、最小限の費用でも成果を上げやすいです。

 

基準2:顕在ニーズと潜在ニーズのどちらに働きかけたいか

ユーザに自覚されやすいニーズに働きかけるサービスは、リスティング広告と相性がよいです。

例えば、ECでコーヒー豆を販売している業者の場合は「通販でコーヒー豆を購入したい」といった顕在化したニーズがあると推測できるため、リスティング広告の相性がよい、といえます。

一方、ユーザ自身がまだ自覚していないニーズに働きかけたり、新しい価値観を提供したりするような商品は、リスティング広告との相性があまりよくありません。

また、顕在化しているニーズに緊急性が加わると、リスティング広告との相性はさらに高まります

例えば、「トイレが詰まったので、すぐに直してほしい」「急な出費でお金が足りないから、即日融資してくれるところを探したい」などのニーズです。リスティング広告は、ブランディングよりも即購買や資料請求、問い合わせにつながる内容と相性のよい手法といえます。

 

基準3:粗利額が大きいか/リピート率が高いか

粗利額とは、売上高からコストを引いた額のことです。

リスティング広告は、競合性が高いことからディスプレイ広告と比べるとクリック単価が高くなりやすい傾向があるため、商材の粗利額が小さい場合や、リピート率が低い場合に費用対効果が見合わない可能性があります。

そのため、コンバージョンの獲得にある程度の費用をかけられる商材の粗利額が大きい、もしくはリピート率い商材は相性がよいといえます

例えば、粗利が500円の商品のリスティング広告の平均クリック単価が100円だったとします。ユーザがリピート購入をしないと仮定すると、広告をクリックしたユーザのうち5人に1人が購入しないと赤字になります。リスティング広告は競合性が高いため、実際の購入率は1割に満たないことも珍しくありません。

リスティング広告を配信する前に、キーワードプランナーでクリック単価の相場感を把握し、費用対効果に合う結果が期待できるかどうかを確認しておきましょう。粗利額が大きいサービスやリピート率が高い商材なら、成約率が低くとも、運用を続けやすいでしょう。

 

基準4:競合他社がリスティング広告を出稿しているか

競合他社がリスティング広告を繰り返し出稿している場合は、利益につながっていると判断できます。よって、自社でリスティング広告を出稿しても、成果を上げられる可能性が高いです。

ただし、競争相手が多いほど、リスティング広告は検索結果に表示されにくくなります。競争相手の数や広告の質をチェックし、自社の予算などと照らし合わせて判断することも大切です。

 

リスティング広告の出稿方法(Google広告・Yahoo!広告)

リスティング広告を出稿するおおまかな流れは、GoogleとYahoo!で共通です。スムーズな出稿を実現するために、あらかじめ目を通しておきましょう。

ただし、リスティング広告の出稿手順を理解するためには、事前にリスティング広告の階層構造を把握しておくことが重要です。なぜなら、リスティング広告は複数の階層で構成されており、それぞれの階層で設定すべき内容が異なるためです。

リスティング広告はアカウントキャンペーン広告グループの3つの階層で構成されます。

・アカウント:広告主の情報(会社名や支払い情報など)を登録
・キャンペーン:広告の目的、予算、配信スケジュールなどを設定
・広告グループ:広告を配信するキーワードや広告文などを設定

次の画像のように、アカウントの中にキャンペーンという箱が、キャンペーンの中に広告グループという箱が含まれているイメージを持つとよいでしょう。

▼リスティング広告の構造

リスティング広告のアカウント構造

引用:Google 広告の構成について(Google 広告 ヘルプ)

続いて、アカウントの開設から、リスティング広告の出稿までの流れを説明します。

1. アカウントを作成する

広告を運用するためのアカウントを作成します。

出稿先がGoogleなら「Google」「Google広告」のアカウントが、Yahoo!なら「Yahoo!」「Yahoo!広告」のアカウントが必要です。いずれもホームページにアクセスし、登録フォームでメールアドレスやビジネス情報、支払い情報などを入力すれば無料で作成できます。

参考:Google 広告アカウントを作成する: ご登録方法(Google 広告 ヘルプ)
参考:お申し込み方法(Yahoo!広告)

2. 「キャンペーン」を作成する

アカウント登録が終われば、キャンペーンの作成に移ります。

キャンペーンで設定する項目は、広告のフォーマット(キャンペーンタイプ)や表示時期、予算、ターゲットなどです。リスティング広告を配信する際は、キャンペーンタイプ「検索」を選択します。

キャンペーンを選ぶ

なお、キャンペーンは複数作成可能です。
キャンペーンを複数作成して分割する主な基準は次のとおりです。

・配信する広告の種類が異なる場合

リスティング広告だけではなく、ディスプレイ広告や動画広告などの異なる広告フォーマットを配信したいときには、それぞれ個別にキャンペーンタイプを選択する必要があります。

・商材やサービスごとに予算を管理したい場合

異なる商品やサービスを扱っている場合、キャンペーンを分けることにより予算をそれぞれ個別に管理をしたり、結果の計測をしたりするなどの対応が可能になります。

・ターゲット層ごとに予算や配信戦略を調整したい場合

ターゲットごとに異なる予算や入札戦略を設定したい場合などに、キャンペーンを分けることで柔軟な運用が可能になります。

・キーワードの優先度に応じて予算に強弱をつけたい場合

キャンペーンを複数作成することで、コンバージョンへの貢献度が高いと考えられるキーワードに対して一般的なキーワードと分けて予算を確保できます。

 

3. 「広告グループ」を設定する

広告グループとは、関連性の高いキーワードと広告文をまとめて管理するための単位です。広告グループはキーワードや広告文をまとめて管理する階層にであるため、訴求ごとにグループを分けて設定すると効率的です。

例えば、家電製品のECサイトで掃除機とエアコンのリスティング広告を出稿する場合、広告を掲載したいキーワードと訴求したい広告文が異なるため、広告グループを分けて管理します。なお、1つの広告グループに1つのキーワード、広告文ではなく、複数のキーワード、広告文を設定することが可能です。

適切な単位で広告グループを作成・管理し、キーワードと広告文の関連性を高めることが、リスティング広告の成果を最大化するための重要なポイントです。

 

4. 「広告」「キーワード」を設定する

広告グループを作成したら、「広告文」と「キーワード」を設定します。

広告文は、ユーザのニーズを予測し、問い合わせや購買につながるよう意識して作成することが重要です。

また、キーワードには、ユーザの検索語句に対して広告を表示させるかどうかの拡張範囲調整するマッチタイプという機能があり、3種類から選択できます。それぞれのマッチタイプには次の特長があります。

完全一致

指定したキーワードと同じ意味、または意図の検索語句に対して、広告が表示されます。3種類のマッチタイプの中で、最も拡張範囲が狭いことが特長です。

フレーズ一致

完全一致に加えて、キーワードにより具体的な情報が付随する検索語句にも広告が表示されます。

インテント一致

フレーズ一致に加えて、登録キーワードに関連する検索語句全般にカバーします。3種類のマッチタイプの中で、最も拡張範囲が広いです。例えば、登録キーワードが「1人旅 温泉」の場合、各マッチタイプの拡張範囲のイメージは次のとおりです。

マッチタイプ図

キーワードの拡張範囲が広がると、広告の表示機会が増える可能性がありますが、反応の見込みが低いユーザにも配信される可能性があるため、どのマッチタイプが適切か調整していくことが重要です。

完全一致とフレーズ一致については、次の記事で詳しく解説しています。
関連記事:【Google広告・Yahoo!広告】完全一致とは?概要やフレーズ一致との違い、利用シーンを解説
関連記事:【Google広告・Yahoo!広告】フレーズ一致とは?部分一致との違いやメリット、類似パターンを解説

 

5. 審査

リスティング広告を作成したら、出稿先(GoogleやYahoo!など)による審査結果を待ちます。

この審査は、リスティング広告の内容が出稿先の規定に反していないかを確認するためのものです。

通常、Google広告は1営業日以内、Yahoo!広告は3営業日前後で審査が完了します。ただし、審査申請が集中した場合など、審査が通常より長引いてしまう可能性もあります。万が一、審査が長引いて出稿に遅れがでても問題ないよう、スケジュールには余裕を設けておきましょう。

 

【補足】広告表示アセットの追加

リスティング広告の下部に表示される広告表示アセットは、管理画面から追加できます。Google広告、Yahoo!広告の設定方法は、次のとおりです。

 

▼Google広告のアセット設定方法

  1. 管理画面の左側のバーから「アセット」をクリック
  2. 「+」ボタンをクリックすると、アセットの一覧が表示されるため、追加したいアセットをクリック

▼Yahoo!広告の広告表示アセット操作方法

  1. 管理画面の左側のバーから「広告表示アセット」をクリック
  2. 「広告表示アセット作成」ボタンをクリックし、追加したいアセットを選択

広告表示アセットの追加方法は、次の記事でも詳しく解説しています。


関連記事:【全11種類】広告表示オプションとは?各オプションの特長や表示されない理由を徹底解説

 

リスティング広告を運用する3種類の方法

リスティング広告の運用には、主に3種類の方法があります。この章では、それぞれの運用方法の特長や懸念点などを解説します。

社内のリソースなどを考慮し、最適な運用方法を選びましょう。

 

 方法1:自分で運用する

リスティング広告を自分で運用する方法です。

運用知識を学ぶ必要がありますが、図書館やインターネット検索などを使えば、無料で学習することも可能で、コストは抑えられます。一方、知識が定着し、成果につながるまでには相応の時間を要すると考えられます。また、情報をアップデートするために継続した学習も必要です。時間に余裕がない場合などは、別の方法を模索するほうがよいかもしれません。

 

方法2:自動運用ツールを利用する

リスティング広告の運用を自動化するツールもあります。

運用結果の分析に対応したものもあるため、運用の手間を軽減できるでしょう。外部に委託する場合と違い、意思疎通や情報伝達のタイムラグもありません。「運用にリソースは割けないけど、広告代理店に依頼する予算もない」場合などに有効です。ただし、ツールの利用料は発生します。

 

方法3:広告代理店に依頼する

広告代理店への委託も、選択肢の1つです。

広告の専門家に、最新のトレンドに対応した方法で運用してもらえます。リスティング広告を始めて間もなくても成果を上げやすいでしょう。費用形態は広告代理店ごとに異なりますが、その内訳は、配信金額に応じた運用手数料や固定費がほとんどです。手数料は広告費の約2割が目安とされ、自分での運用や自動運用ツールを利用した運用と比べると、費用は高くなりやすいです。

しかし、出稿にかかる工数を削減できる上、代理店にはこれまでの運用で蓄積されたノウハウがあるため、自社で運用するよりも費用対効果が高い可能性もあります。

自分で運用する場合と、自動運用ツールを利用する場合の費用を試算し、広告代理店の委託額と比較して検討するとよいでしょう。

 

広告代理店を選ぶポイントや、おすすめの広告代理店は次の記事で解説しています。
関連記事:【企業規模別】リスティング広告の運用代行の経験が豊富な広告代理店おすすめ11社

 

リスティング広告運用の3つのポイント

リスティング広告は、「だれに(=キーワード)」「なにを(クリエイティブ)」「いくらで(入札)」広告を表示するかの3つが特に重要です。
次に、それぞれの要素で抑えるべき基本的なポイントをご説明します。


キーワード選定

リスティング広告で最も重要となるのが、どのキーワードに広告を掲載するかです。

商材とニーズがマッチしていないキーワードに広告を掲載しても、コンバージョンに繋がりづらいため、ニーズにマッチしたキーワードを選ぶことが重要です。

例えば、沖縄旅行のツアーを販売している企業であれば、「国内旅行」と検索したユーザに広告を表示しても、まだ行き先を決めていない検討段階である上、沖縄以外にも選択肢が多いため、申込みに繋がらない可能性があります。「沖縄旅行」と検索しているユーザに広告を表示したほうが、ニーズと合致しているため、申込みにつながりやすいと言えます。

キーワードを整理するためにはカスタマージャーニーを作成するのがおすすめです。コンバージョンに近いユーザがどのような検索をするのか整理できますことができます。

 

クリエイティブ改善

効率的にユーザを集客し、コンバージョン数を増やすためにはクリエイティブの改善が重要です。

クリエイティブは、検索結果画面に表示される広告文と、広告をクリックした先のランディングページの2つに分けられます。クリエイティブの品質を向上させることでクリック単価を下げることができますので、効率改善に直結します。

広告文で最低限押さえておきたいポイントは、検索キーワードを見出しに含めるということです。

例えば、「沖縄旅行」と検索したユーザには、「沖縄旅行ならメディックス」というように、検索キーワードを見出しに含めておくことで、ユーザ適したサービスだと認識してもらいやすくなる上、関連キーワードを盛り込むことで広告品質(品質スコア)の向上も期待できます。

ランディングページも同様で、「沖縄旅行」と検索しているユーザには、国内旅行のページではなく沖縄旅行のページを表示させることで、ユーザが迷うことなく商品を検討するよう促すことができます。

広告文では、複数の訴求を設定することでユーザに合わせて自動で最適化してくれる、レスポンシブ検索広告という機能があります。詳しくは次の記事で解説をしています。

【2024年版】レスポンシブ検索広告(RSA)とは?メリットや入稿規定、拡張テキスト広告との違いを解説

 

目的に適した自動入札の活用

入札は、広告主が手動でクリック単価を決めることもできますが、高い成果を出すためには自動入札を活用するのがおすすめです。

自動入札では、ユーザ行動や検索キーワードなどに応じて、成果が最大化されるよう自動で入札単価が調整されるため、手動で調整するよりも高い成果が期待できます。

自動入札にはいくつか種類がありますので、目的に適した入札戦略を選ぶことが重要です。

例えば、住宅メーカーで資料請求を増やしたい場合は、「コンバージョン数の最大化」の入札戦略を、ECサイトなどで売上を増やしたい場合は「コンバージョン値(売上)の最大化」の入札戦略を選びます。

ただし、自動入札ではAIの機械学習が必要で、最低でも1ヶ月で30件~50件のコンバージョン獲得が推奨されています。推奨されているコンバージョン数に足る予算が確保できない場合、自動入札が安定しない可能性もありますが、手動で入札するよりは高い成果が出ることが多いため、まずは自動入札を試してみることがおすすめです。また、慎重に進めたい場合、最初は手動の入札で運用し、一定のデータを溜めてから自動入札に切り替える方法もあります。

リスティング広告とSEOの3つの違い

SEOとは“Search Engine Optimization(検索エンジン最適化)”の略で、記事を検索結果の上位に表示させ、サイトへの流入を図る取り組みのことです。検索結果画面で訴求する点においては、リスティング広告と共通しますが、リスティング広告とSEOには3つの違いがあります。

なお、「SEOとはなに?」という人は次の記事をご覧ください。


関連記事:【2024年最新】SEOとは?初心者にもわかりやすく解説!SEO対策の基本と最新動向

 

リスティング広告のほうが操作性が高い

スティング広告のほうが、表示順位を操作しやすいです。

リスティング広告は、落札単価と品質スコアをかけ合わせた「広告ランク」が高いほど上位表示される仕組みですが、SEOには「こうすれば上位に確実に表示される」という方法がありません。評価基準も定期的に更新されるため、表示順位は不安定です。

また、SEOはリスティング広告のようにキーワードを登録できません。どのキーワードで上位表示されるかはわからないため、ターゲット層にリーチできない可能性もあります。

 

リスティング広告のほうが即効性に優れる

SEOは対策を始めて効果が表れるまで、3〜6ヶ月程度が必要です。特に出稿直後は、検索結果にすら表示されないこともあります。

一方、リスティング広告は予算と品質が高ければ、出稿後間もなく上位に表示される可能性があります。短期間で成果を上げたい場合は、リスティング広告がおすすめです。

 

SEOは広告を避ける層にもリーチできる

SEOは、広告以外の検索結果の枠(自然検索)で上位表示を狙う取り組みです。そのため、広告を避けるユーザにも閲覧されやすいという利点があります。

一方、リスティング広告は「スポンサー」と明記されるため、広告を避けるユーザにはクリックされにくく、45%のユーザはリスティング広告を読み飛ばすというデータもあります。

また、1位表示のクリック率は、リスティング広告で18.9%、自然検索で28.5%というデータもあり、リーチできる層を広げるためには、リスティング広告を出稿しつつ、SEOでも上位を獲得することが重要です。

 

参考:約7割が広告を意識的に避けることが判明!リスティング広告に関するユーザー意識調査(PRTIMES)
参考:Why (almost) everything you knew about Google CTR is no longer valid(SISTRIX)

 

リスティング広告とほかの広告の違い

リスティング広告とそれ以外のWeb広告で、どちらを利用するか迷っている人もいるかもしれません。その場合、それぞれの広告の特長を把握し、自社の商材に適したものを選ぶことが大切です。そこでこの章では、リスティング広告とディスプレイ広告、およびSNS広告との違いを解説します。

 

 ディスプレイ広告との違い

ディスプレイ広告は、Webサイトやアプリの広告枠に表示される画像広告や動画広告のことです。
※厳密には、ディスプレイ広告もリスティング広告の1種として扱われることがあります

リスティング広告とディスプレイ広告の違いは、次のとおりです。

 

リスティング広告 ディスプレイ広告
表示場所 検索結果画面 各サイト・アプリの広告枠
形態 テキスト テキスト、写真、動画
アプローチしやすいユーザ層 顕在層 潜在層

ディスプレイ広告の強みは、テキストだけでなく画像や動画も交えた訴求ができる点です。ユーザの検索行動を必要としない上、様々なWebサイトやアプリに表示されるため、幅広いユーザにアプローチできます。

一方、クリック率やコンバージョン率は、リスティング広告のほうが高い傾向にあります。

SNS広告との違い

SNS広告は、SNSのタイムラインやホーム画面、検索画面などに表示される広告です。
リスティング広告とSNS広告の違いは、次のとおりです。

 

リスティング広告 SNS広告
表示場所 検索結果画面 SNSのタイムライン、検索画面、ホーム画面など
形態 テキスト テキスト、画像、動画など
アプローチしやすいユーザ層 顕在層 潜在層

ディスプレイ広告同様、写真広告や動画広告を出稿でき、潜在層へのアプローチに強みを持ちます。

ただし、SNSはユーザ層の年齢に偏りがあります。例えば、X(旧Twitter)は、20代の8割に利用される一方、60代の利用率は10%台です。

SNSの利用ユーザ年齢別分布

引用:令和5年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書<概要>(総務省)

SNSの種類によって配信面やターゲティング、ユーザ層などが異なるため、SNS広告を配信する際は、それぞれの特長を抑えた上で最適な媒体を選びましょう。

関連記事:【認定資格あり】SNS広告の運用代行に強いおすすめの広告代理店8社

まとめ

リスティング広告とは、主に「GoogleやYahoo!などの検索結果画面に表示されるテキスト型の広告」を指します。

反応の見込みが高いユーザにアプローチできるほか、少額から始められる点、運用方法を柔軟に変更できる点などがメリットです。他方、リーチできるユーザが限られる点、競合他社との競争が激しくなりやすい点、原則テキストでしか訴求できない点などのデメリットもあります。

商材によっては十分な成果をあげられない可能性もあるため、上記の点などを踏まえて相性を考慮しましょう。

 

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