市場規模拡大中!広告の新時代を切り開く音声広告の可能性|ウェブ部

市場規模拡大中!広告の新時代を切り開く音声広告の可能性

アドテクノロジー

近年、ワイヤレスイヤホンの普及や音楽ストリーミングサービスなど、聴覚で得る情報が主流化しており、多くの方が耳での情報収集を積極的に行うようになりました。それと連動し、聴覚へアプローチする音声広告が今、新たな広告媒体として市場規模で拡大しています。今回は、広告の新時代を切り開くといわれている音声広告の可能性について解説いたします。

音声広告とは?

音声広告とは英訳すると「Audio Advertising」と表記され、音声広告関連の記事では「オーディオアド」と呼ばれることが多く、Spotifyやradiko、ポッドキャストなど音楽のストリーミング配信や、ラジオ音声などのメディアへの、音声による広告出稿のことをいいます。

音声広告は、すでにラジオ広告が存在していますが、従来オーディオアドとは呼ばれていませんでした。

しかし、近年、Spotifyやradiko、ポッドキャストなどの配信サービスの利用数が増加したことで、音声メディアを活用する人の数が増えております。その影響から、新たな広告手法として幅広く認知されるようになりました。

音声広告には大きく分けて2種類の広告モデルがあります。
1つは、ラジオや配信サービスを視聴中、テレビのように番組の途中や間に広告が流れる「デジタル音声広告」、もう1つは、iPhoneのsiriのような音声アシストを採用した「対話形式の音声広告」の2種類です。
この2種類について、詳しい違いやどういった効果があるのか以下に解説します。

デジタル音声広告

主な配信先は、Spotifyのような音楽配信サービスや、radikoやポッドキャストなどのラジオサービスが主流です。従来のラジオ広告とは異なり、デバイスやユーザ情報をもとに、ターゲティングできるのが特長です。位置情報を活用し、具体的なエリアごとにターゲットを絞ることも可能なため、観光地のお店の広告や、旅先での情報など、地域に寄り添った広告運用も可能です。

対話形式の音声広告

デジタル音声広告では、ユーザがその広告の影響でどのようなアクションを行ったのか判定が難しく、実際得られた効果を実感できないデメリットがあります。そのメリットを解消できるのが対話形式の音声広告です。現状、対話形式の音声広告は構想中の段階ですが、将来的にsiriのような対話形式のデバイスからの広告配信も可能となるでしょう。これは単純に広告を流すだけではなく、商品の詳細をユーザがその場で尋ねることができます。また一方的な宣伝活動ではなく、ニーズに合わせた商品紹介も可能なので、購買率の上昇にもつながるでしょう。

音声広告の市場規模が拡大している理由

市場規模が拡大しているのには、2つの大きな理由が関係しています。

デジタル機器の進化・発展

デジタル機器の進化に伴い、スマホやワイヤレスイヤホンなどが主流になったことで、外出先やジョギング中、通勤のお供として、さまざまな場所で音声コンテンツを視聴できるようになったことが、大きな理由とされています。
最近では、コンパクトサイズのスマートスピーカーも登場し、省スペースで活用できることから、今後さらに需要が高まると言えるでしょう。

音楽ストリーミングやラジオの配信サービスの拡大

音声コンテンツが場所を問わず視聴可能になったことから、それに比例するように、音声配信サービスも年々増えている傾向があります。主流となっているSpotifyやポッドキャストの他に、日本国内では、Spoonなどの音声配信サービスも年々増加傾向にあります。
インフルエンサー達の活動選択のひとつに、こういった媒体を通じて配信を行うことが主流になったことも、音声広告が拡大している理由といえるでしょう。

音声広告の強みとは?

スキップされず最後まで視聴されやすい

他の広告媒体よりもスキップされにくく、完全再生される割合が多いため広告を最後まで視聴してもらえます。
TwitterなどのSNS広告は、ユーザがその広告に関心を頂かければ、簡単に別のページへ遷移したり、スキップすることが可能です。
また、YouTubeの動画広告も、完全再生されるようなサービスもありますが、実際ユーザがその広告に目を向けているかどうか、断定できません。
音声広告であれば、聞き流す程度であっても、最後までユーザの耳に届く可能性が高く、効率よく広告を届けられるでしょう。

何か他のことをしながら音声情報を受け取ることができる

何か他のことをしながら、いわゆる「ながら作業」で、テレビや動画を見ながら作業を行っている方は少なく、音楽やラジオを聞きながら作業を行う人の方が多い傾向があります。
また、視覚よりも聴覚は情報を受けとりやすく、長時間情報を与えられても苦になりにくいとも言われています。

音声情報は人の記憶に残りやすい

広告を出稿する上でとても重要なことが、人の記憶にいかに残るかです。
聴覚での情報は脳に伝わりやすく、なかでも音声は人の記憶に長期間残るといわれています。音声広告は、人の記憶に残るという点においても優れているためおすすめです。

音声広告の主要配信先

ここまで音声広告について解説してきました。以下、音声広告を出稿する際に候補に上がる主要な配信先について紹介します。

音楽ストリーミングサービス「Spotify」

「Spotify」とは世界最大手の音楽ストリーミングサービスで、世界で約2億人以上のユーザが視聴しています。
無料プランのユーザに対し楽曲の間に30秒程度の音声広告を配信できることが特徴で、年齢や性別、音楽のジャンルなどからターゲティング可能です。音声広告のほかに、動画広告での出稿も可能です。用途や予算に応じて広告出稿の方法を変更できます。

ラジオ配信サービス「radiko」

「radiko」とは、パソコンやスマートフォンでラジオが無料で聴けるサービスです。過去に聞いた番組や会員のデータ、位置情報などからユーザに合わせた広告を配信するなど様々なターゲティングが可能です。全国各地から差し替え可能な広告枠を取得できるので、良質なコンテンツ間に広告を挿入できる点も魅力的です。

ポッドキャストオーディオアド

ラジオ局が個別で配信を行っているポッドキャスト番組への広告配信ができるサービスです。CPM(ダウンロード数に応じた)課金に対応している、日時・曜日・エリア・デバイスなどのターゲティングが可能です。また、バナーを使用したデジタル広告と同様、予算に応じて広告の配信量を定めることができます。各種ポッドキャストアプリやスマートスピーカー、ウェブ上での配信など配信面は多岐にわたります。

現在ポッドキャストオーディオアドの対象となっている番組はこちらをご覧ください。

まとめ

この記事では、音声広告について解説しました。音声広告の可能性はまだまだ発展途中ですが、現時点でも有効な広告配信方法としてさまざまな企業が注目しています。ユーザに対し最適な広告の配信が可能なので、今まで広告の集客方法に満足を得られていない方や更なるユーザへのアプローチ手法を模索されている方は、是非一度、音声広告という新たな手法を視野に入れ、事業拡大の武器として取り入れてみてはいかがでしょうか。

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