効果的なプロモーションにつながるBtoBのペルソナ作成方法とは?|ウェブ部

効果的なプロモーションにつながるBtoBのペルソナ作成方法とは?

BtoBマーケティング

マーケティングに関わる仕事をしていれば、「ペルソナの意味は知っているし、簡単なものなら作ったことがある」という方がほとんどだと思います。

しかしながら、「効果的プロモーションにつながるペルソナ作成の方法は?」と聞かれると、正直自信のない方も多いのではないでしょうか?

「いちいちペルソナまで作る必要があるの?少し面倒だな」と思われる方も多いかと推測しています。

しかし、ペルソナ作成のスキルが向上すればプロモーションプランニングのスキルも格段に向上すると思います。

本記事では、なるべく具体的にBtoBにおけるペルソナ作成の方法をお伝えできればと思います。

ペルソナ作成の前に、まずはターゲットを決める

ペルソナを作成する前には、「どういった企業や個人をペルソナのターゲットにするか」を決めることが大切です。

例えば、貴社の既存顧客が100社いるとします。すべて取引がある企業ですが、100社すべての企業を1つのペルソナで表現することができるでしょうか?大抵の場合は難しいと思います。

意外と忘れがちなのですが、ペルソナを作成する前に、狙うべきターゲットを決めるところからスタートしましょう。

第一章は、ペルソナのターゲット策定のための手順です。

バリュープロポジションを考える

ターゲットを決める上で、まず初めに、バリュープロポジションの策定を行います。

バリュープロポジションとは、製品やサービスを通じて提供する価値のことです。

競合と比較して、貴社の製品・サービスを買う理由とも言い換えられます。

下の図を見ていただくのがわかりやすいかと思います。

バリュープロポジションを策定するためには、大まかに言うと外部環境と内部環境の分析が必要となります。

外部環境に関しては、市場と競合に関する分析が必要となるでしょう。

3CやPESTなどのフレームワークを活用するのが効果的です。

内部環境に関しては、7Sなどのフレームワークを活用することも有効ですが、現場をよく知っている営業に「選ばれる理由」や「優位性が発揮されやすいターゲット」などをヒアリングするのが手っ取り早い方法だと思います。

外部環境と内部環境の分析から、「競合が提供できる価値」、「自社が提供できる価値」、「顧客が求めている価値」の3つを明確にし、自社のバリュープロポジションを言語化してください。

ターゲット条件の設定

続いてターゲット条件を設定します。

バリュープロポジションが顧客視点であったのに対して、ターゲット条件は製品やサービスを提供するベンダ側の都合で設定します。

貴社のバリュープロポジションと親和性が高い企業であっても、貴社としては優先順位が低い企業もあるかと思います。ベンダ都合でのスクリーニングをするイメージです。

具体的には、「取引金額」、「取引年数」、「購入頻度」でターゲット条件を設定していきます。

自社の戦略や、今後の展望に合っているかどうかを判断軸として追加するのもよいでしょう。

貴社のバリュープロポジションと親和性が高く、ターゲット条件に見合う企業が、ペルソナ対象とすべきターゲットとなります。

ターゲットをもとに代表顧客、登場人物の策定をする

第2章は、決めたターゲット像にマッチする代表的な企業と、そこに登場する人物と役割を策定します。

 代表となる既存顧客の策定

ペルソナの対象とすべきターゲットが決まったら、そのターゲット像にマッチする代表的な企業をピックアップします。

代表的な企業を決めておくことで、ペルソナ作成の際に参考となるファクト(事実)情報の入手ができます。

また、ペルソナをグループワークで作成する際には、関係者間での共通認識の醸成にも役立ちます。

入手できている情報が多いと思いますので、取引前の企業ではなく既存顧客の中から選ぶのがよいでしょう。

1-1,1-2の工程においてターゲットとすべき企業の特長や条件が明確になっているはずなので、策定はそれほど難しくないはずです。

企業の策定が完了したら、「業種」「企業規模」「売上高」などの基本的な情報を調べておいてください。

会社ペルソナ作成の際に役立ちます。

登場人物の策定

続いて、登場人物(導入選定に関与する人)の策定を行います。

ご存知の通り、BtoB取引は複数の人が導入選定に関わることが一般的です。

よって、ペルソナの登場人物も複数人で設定することが多くなることでしょう。

基本的な考え方としては、「担当者/使用者/決裁者」の3つのセグメントに分けて登場人物を決めていくのがよいと思います。

ただ、3つのセグメントすべてを無理やり登場させる必要はありません。

「担当者/決裁者」で進むプロセスもあるでしょうし、「決裁者」が情報収集から決裁まで1人ですべて行うケースもあると思います。

都度、実態に合わせて決めていってもらえればと思います。

BtoBマーケティングにおけるペルソナ作成方法

第3章は、ペルソナの作成方法に関してです。特にBtoBのペルソナ作成における注意点です。

会社ペルソナの作成

BtoBの場合、個人ペルソナの前に会社ペルソナを作成します。

営業経験がある方や転職経験がある方はイメージしやすいと思いますが、スムーズな稟議の通し方は会社によって異なります。

それは、会社によってルールや文化が違うことが要因です。

トップ営業が、それぞれの会社に合わせて営業方法や提案内容を変えているのは、受注しやすいことを理解しているからです。

担当者や決裁者の個人的な嗜好や考え方と同じくらい、会社のルールや文化が商談に与える影響は大きいのです。

会社ペルソナを作成する際のポイントは、「業種」「企業規模」「売上高」などの基本情報のほかに、「社員の服装」「社員の口癖」「デジタルリテラシー」などの企業文化に通じる情報も設定することです。

どんな企業なのかが鮮明にイメージできるまで情報を付与していってください。

また、2-1で策定した代表となる既存顧客のファクト(事実)情報も参考にできるでしょう。

個人ペルソナの作成

会社ペルソナが完成したら、次に個人ペルソナを作成します。

BtoB取引ですので、プライベートでの人格だけでなく、ビジネス上の人格がイメージできる項目も含めて作成することがポイントです。

BtoCのペルソナの項目はプライベート人格の項目のみの場合が多いので注意が必要です。

会社ペルソナも同様ですが、付箋などを用いて複数人でアイデアを出しながら進めるのもよいでしょう。

自分にはない視点の発見や、チーム内での共通認識の形成に効果的です。

また、人物モデルの写真を使いながらイメージを具体化しつつ進めるのもよいでしょう。

1人の実在する人物であるかのように思考や行動が鮮明にイメージできれば個人ペルソナ作成は完了となります。※2-2で設定した登場人物ごとに作成しましょう。

ペルソナの活用方法とは?

ここまでペルソナ作成に関してお伝えしてきましたが、ペルソナを作ること自体がゴールではありません。

ペルソナを作成したら、マーケティングアクションのプランニングを行ってください。

「どんな内容のコンテンツが響くのか?」、「どのようにアプローチ(集客)すべきなのか?」といった問いに対して、ペルソナがあればいつもより容易にプランニングできることと思います。

また、ペルソナ自体がプロモーションのPDCAを回す上での「仮説」となりますので、プロモーション結果に対する考察も鋭さを増すことでしょう。

あまり語られることがないBtoBのペルソナ作成ですが、以上のような手順を踏まえれば、効果的なプロモーションにつながるペルソナが作成できるはずです。

弊社では、ペルソナ策定やそれを元にしたカスタマージャーニーマップ作成をワークショップ形式で提供しております。

もしご興味があれば、お問い合わせいただければと思います。

こちらからサービス詳細をご覧いただけます。

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