もはや知らない人がいないであろうFacebook。各企業でもこぞってFacebookを自社のPRツールとして利用されていると思いますが、活用するのが難しく、苦戦している企業も多いのでは…?しかし、うまく活用できれば売上2倍も夢ではありません!今回はFacebookの広告メニューや設定方法、クリエイティブやセグメントのポイントなど紹介いたします!
目次
Facebook広告の効果
オンラインフォトブックサービス業の企業ではFacebook広告により売上が2倍、獲得数もリスティングの7倍という実績が出ています。
ポイントは実名登録Facebookならではの詳細なセグメント(セグメント:趣味嗜好・所属・行動など同じような属性を持つユーザーを分類した顧客群のこと)。
Facebookには多くの方が名前だけでなく、生年月日や出身校、ステイタスなどを登録されています。上記企業様ではそれらデータを元に、100以上のセゲメントを作成し、ターゲット毎にクリエイティブを出し分けしたところ、売上が2倍に。
このように、Facebook広告は使い方によって、きちんと大きな効果を得ることができます。
※参考※「Facebook for Business」事例
https://www.facebook.com/business/success/tolot
自社のFacebookページを運用しているだけも効果があるのでは?と思うかもしれませんが、Facebookのページ運用で自社サービスのアピールを十分にできているとは言い難いです。2018年1月、Facebookはニュースフィードの表示アルゴリズムをアップデートしました。友達や家族など関係の深い人の投稿が優先的に表示されやすくなることが発表されています。つまり、Facebookページの表示がされづらくなった、ということです。
そのため、これまでアプローチできていたユーザへの配信率が下がりました。
これまでアプローチできていたはずのユーザやアプローチができていないユーザへは、広告出稿をするしか方法はありません。
次章以降は、Facebook広告のメリットや特長と、広告出稿方法を具体的にお話しします。
Facebook広告を利用するメリット、特長
Facebook広告を利用するメリット
■Instagramにも同時配信が可能
InstagramはFacebook社の傘下にあるため、話題のInstagramにも同時に配信することができます。
■オリジナルの配信面である
FacebookやInstagramに広告を配信するには、Facebook広告の管理画面から配信をしなければ配信ができません。他のメディアの広告枠ではDSPや広告ネットワーク化がされていることがよくありますが、Facebookは広告ネットワーク化がされていないためオリジナルの広告配信面である、ということが言えます。
(一部外部のDSPの配信面として配信がされますが、配信量としては少ないです)
■ターゲティングが精緻である
FacebookではユーザーがFacebookアカウント開始時に登録をする性別や年齢のデータを利用して広告配信を行います。他のメディアなどで用いられる「みなし」での年齢や性別配信ではなく、精緻なデータを使用して広告配信をすることが可能なので広告を配信したいユーザーの属性が固まっている場合、そのユーザーにダイレクトに広告を見せることができます。
■マーケティングの目的に合わせた広告の最適化が可能。
広告主のサービスによって、広告配信をする目的は異なります。
例えば、「商品を購入してほしい」「新サービスの認知度を上げたい」「安いクリック単価で自社サイトにユーザー遷移をしてほしい、など。
Facebookではこのような目的別に広告配信をすることが可能です。
Facebook広告の特長
Facebookの広告は他の広告とは違う特長があります。それは掲載面とクリエイティブです。(クリエイティブ:広告として配信するテキストや画像のこと)
■掲載面
掲載面には以下があります。※2019年9月現在
前述のInstagramに加えてFacebookが提携しているその他アプリの広告配信面や、メッセンジャー内にも配信をすることが可能です。各アプリの中でも複数の配信面があります。
■クリエイティブフォーマット
Facebookには、使用可能なクリエイティブフォーマットが複数あります。
執筆者の私が運用上頻繁に使用するフォーマットは、動画・画像・カルーセルです。
複数の魅力的な商品を持っているアパレルの広告主などの場合は、一目で複数商品を見せられるコレクション広告などの利用も良いでしょう。
広告主の目的によって多彩なフォーマットが選択できるのもFacebook広告の魅力です。
その他、各フォーマットを利用するメリットは下のFacebookのサイトにも記載されています。参考にしてみましょう。
https://www.facebook.com/business/ads/ad-formats?ref=ads_guide
広告規定は随時変更となります。
クリエイティブを作成する場合は以下のFacebook広告ガイドを読みましょう。
https://www.facebook.com/business/ads-guide
また、Facebook広告では画像にテキストが多く占める場合、配信が進みづらくなります。Facebook広告は、画像に文字がほとんどない、またはまったく入っていないほうが、費用を抑え、より多くの人にリーチできるようになります。
画像内のテキストの考え方は下のそれぞれの画像を参照してください。
画像テキスト: 適切
広告画像内にテキストがほとんど(またはまったく)含まれていません。画像として望ましいスタイルです。
画像テキスト: 少ない
広告のリーチが少し低くなる可能性があります。
画像テキスト: 中程度
広告のリーチが大幅に少なくなる可能性があります。
テキストをチェックするツールは、下のリンクを参照してみてください。
https://www.facebook.com/ads/tools/text_overlay
Facebook広告 セグメント設計のポイント
冒頭で記載した通り、Facebook広告の最大の特長は、なんと言っても「実名登録だからできる正確なデータ」と「詳細なカテゴライズ」です。婚活案内の広告主であれば「交際ステイタス」を利用したセグメントなどを使えば、広告を見せたいユーザーに確実に配信できます。
※ただ、最近では過去にFacebookで設定ができていたセグメントが使用できなくなってきています。例えばユーザーが在籍していた大学、今現在ユーザーが働いている社名、職種・役職(営業や社長など)です。
その他にも、下のようにユニークなセグメントも選択可能となっています。
このような、さまざまなセグメントをうまく設計するのがFacebook広告をより上手に活用するポイントです。
ただ、これらセグメントの項目は定期的にFacebook側で変更を行っています。前にあったセグメントが一週間後にはなくなっていることもあるので、できれば都度、ご自身で確認してください。
また、せっかくこのようにピンポイントなセグメントを設定できるので、それだけで満足せず、そのセグメントに合った画像やテキストを用意するのも大事なポイントです。ターゲットとしたユーザーへどのようなクリエイティブがささるのか、創意工夫してより大きな効果を狙いましょう!
Facebook広告の出稿方法
Facebookの広告は誰でも出稿できます。どうやって広告出稿を行うか、基本的な方法をご案内します。
今ご覧になっている「ウェブ部」で広告を出す場合を想定して、説明します。
訴求内容:「ウェブ部」というサイトをたくさんの人に知ってもらいたい。サイトにきてほしい。 ターゲット:マーケティングに興味のある方々。 |
広告メニューを選択
まずは普通にFacebookにログインしてください。そのトップ画面右上にあるメニューから広告出稿設定を行います。
広告マネージャ画面から「作成する」ボタンをクリック
訴求内容を選択
今回はウェブ部のサイトをみなさんに見てもらいたいので、ウェブサイトのアクセスを増やす「トラフィック」という目的を選択します。
キャンペーン名を入力
任意のキャンペーン名を入力し、「広告アカウントを設定」をクリックします。
自分のアカウント情報を設定
自社のアカウントの情報を入れます。これは「配信エリア」の設定ではないので気をつけましょう。ここで登録した通貨と時間帯で請求が計算されます。完了したら「次へ」をクリックします。
広告セットの設定
続いて広告セットの設定をします。広告セットとは、セグメントや入札価格の設定のことです。
以下が広告セットの設定画面となります。まずは広告セット名を決めましょう。今回はデフォルトの設定で進めます。
セグメントを設定する
セグメントを設定します。まずは、地域や年齢を絞ってみましょう。
地域とは配信エリアのことです。都道府県、市区町村別にも設定できます。
年齢も13歳以上1歳刻みで設定できます。
これだけ細かい年齢設定ができるのはほかの広告ではあまりありません。実名登録のFacebookならではのセグメントです。
次に詳細なターゲットを入れてみましょう。ウェブ部では「マーケティングに興味がある人」をターゲットとしたいので「趣味・関心」の項目からぴったりなものを探してみましょう。
「趣味・関心」の枠にカーソルを合わせると、以下のようにいろいろな興味関心項目がでてきます。その中からターゲットと一致するような項目を選んで設定します。
「興味・関心」の中から、下の「マーケティング」の項目を選択しました。セグメントを設定すると、右枠のように現在のオーディエンス推定リーチ数が出てきます。この数字があまりに少ない場合はせっかく広告配信してもリーチができません。
推定リーチ数が10,000に満たない場合は、現在のオーディエンス設定を見直してみると良いでしょう。
配信面の設定
次に配信面の設定します。デフォルト設定では下のキャプチャの通り、自動配置(推奨)となっています。
デフォルトの自動配置のまま配信すると、以下の面すべてに広告が配信されます。
Facebook広告はたくさんの配信面があります。自動配置のままに設定してしまい、意図した配信面以外にも配信をしてしまった、ということにならないように注意が必要です。
今回は自動配置ではなく、モバイルのFacebookのフィード面とInstagramのフィード面に配信をする設定にしました。
予算、入札額等の設定
セグメント、配信面の設定が完了したら、予算と配信スケジュールの設定を行いましょう。
<予算とスケジュールの設定方法>
① 入札の最適化箇所の選択と入札金額を決めます。今回はCPC配信での運用を希望するため、最適化は「リンクのクリック」入札額は100円としました。その他CPMなどを最適化箇所にすることも可能です。
② 「平均目標達成単価上限」または「入札価格上限」を選択します。前者を選択すると配信が進みやすくなります、後者は設定した入札金額以内にCPCを抑えることができます。今回は後者を選択しました。
③ 日予算を設定します。
④ 広告セットの任意の開始日と終了日を設定します。
広告の詳細設定をする
ここまで完了できましたか?次に、任意の広告名とアイデンティティを設定します。
アイデンティティは、広告を配信する自社のFacebookページを選択してください。選択したアイデンティティは広告上の左上のアイコン部分に表示がされます。
次に広告に使う画像を選択します。左下のボタンより、あらかじめ用意しておいた画像をアップロードします。
最後に、広告で使用するテキストなどを入力します。
① メインテキスト:設定した画像の上にでるテキストの箇所です。
② 見出し:設定した画像の下にでるテキストの箇所です。
③ 説明(任意):見出しの下にでるテキストの箇所です。何も文言を設定しないと、サイト内の文言を自動引用してきてしまう仕様になっているので、何も表示させたくない、という場合は空白スペースを入力する必要があります。
④ ウェブサイトのURL:ユーザーが広告をクリックした後に遷移するサイトのURLを入力してください。
⑤ コールトゥアクション:「購入する」「予約する」などビジネスの目的によってボタンを変更できます。今回は「詳しくはこちら」を設定しました。
この後は、クレジットカードまたはPaypalの登録になります。この方法で広告出稿する場合の支払い方法は、この2つしかありません。会社の都合でどうしても銀行引き落としにしたい場合は、広告代理店などを経由して頼むことになります。
最後に
いかがですか?これですぐにでもFacebook広告を出稿できるのではないでしょうか!?
Facebook広告は個人のアカウントでも簡単に広告出稿が可能です。出稿しなくても、ご案内したセグメントの設定や訴求内容の確認はいつでもできます。興味がある方はまず、ご自分のアカウントでいろいろ見てみると分かりやすいと思います。
Facebook広告で成功されているクライアントの多くは、Facebookの特長的なセグメントと、それに合ったクリエイティブを組み合わせることで大きな効果を出しています。まずは、自社のターゲットを詳細に洗い出し、そのターゲットに響くようなクリエイティブはなにか?を考えて設計してみてください。