「Meta広告の特長は?」
「出稿できる広告の種類は?」
このような疑問を抱えている人もいるでしょう。
Meta広告は、ソーシャルメディアとして世界3位のアクティブユーザ数を誇る「Facebook」を始め、「Instagram」、「Messenger」、「AudienceNetwork」に配信できる広告です。
本記事ではMeta広告について、次の内容を中心に解説します。
・3つの強み
・出稿できる広告の種類、掲載面
・3つのターゲティング
・課金形態
・出稿方法
Meta広告の仕組みを知りたい人は、ぜひ、ご覧ください。
目次
Meta広告とは
Meta広告とは、Meta社が運営する「facebook」「Instagram」「Messenger」「AudienceNetwork」などに表示される広告のことを指します。
■Facebookとは
Facebookは、数あるSNSの中でも世界3位のアクティブユーザ数30億7,000万人(月間)を誇り、2023年4月には世界で最もアクティブなソーシャルメディアランキングで1位に選ばれたSNSです。
中国とインドの総人口を上回る人数に利用されていると考えれば、その多さがわかるでしょう。日本においても人口の約3割が利用し、年代別では中高年が多くを占めます。
全年代 | 10代 | 20代 | 30代 | 40代 | 50代 | 60代 | |
Facebook 利用率 |
30.7% | 10.0% | 28.1% | 44.4% | 39.3% | 32.6% | 18.9% |
参照:令和5年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書<概要>(総務省)
■Instagramとは
Instagramは、写真と動画を共有するビジュアルに特化したソーシャルメディアで、世界4位のアクティブユーザ数を誇ります。日本のアクティブユーザも5,470万人以上とされており、日本人のおよそ半数が利用していると言えます。
18~24歳が最大のユーザ層とされ、日本でも20代の約8割に利用されていることを示すデータがあり、若年層に特に強いリーチ力を持ちます。
利用者は増加傾向にあり、今後のさらなる成長が期待できます。
また、ビジュアルに特化したSNSであるため、ファッションや美容などのBtoC向けの商材と好相性です。
全年代 | 10代 | 20代 | 30代 | 40代 | 50代 | 60代 | |
Instagram 利用率 |
56.1% | 72.9% | 78.8% | 68.0% | 57.2% | 51.7% | 22.6% |
参照:令和5年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書<概要>(総務省)
■Messengerとは
Messengerは、Meta社が提供するインスタントメッセージアプリで、テキストメッセージ、音声通話、ビデオ通話などを通して、リアルタイムでコミュニケーションを取ることができ、ブラウザからもアクセスできます。Facebookアカウントを持っている人同士はもちろん、持っていない人でもMessengerを利用できます。
世界で13億人に利用されており、ビジネス目的が多いです。
■Audience Networkとは
Audience Networkは、FacebookやInstagram以外のMetaと提携しているアプリに広告を配信できるネットワークです。提携先はメディア、ゲーム、教育、エンターテイメント、スポーツ、ライフスタイルなど多岐にわたり、多くのユーザに広告を表示できます。
Meta広告の3つの強み
Meta広告が自社商材に適しているかを判断するためには、Meta広告の強みを把握することが大切です。この章では、Meta広告の3つの強みを解説します。
1. 掲載場所の種類が豊富
X広告はX内、LINE広告はLINE内など、ほかのSNS広告では掲載場所がそのSNS内に限られますが、Meta広告は、「Facebook」「Instagram」「Messenger」「Audience Network」という、4種類の掲載場所へ広告を配信できます。その中から、自動的に成果が最大化される掲載面へ配信されるため、高いパフォーマンスが期待できます。
各掲載場所について、詳しくは4. Meta広告の掲載場所で説明しています。
2. ターゲティングの精度が高い
Meta広告は、ターゲティング(広告を配信するユーザの属性を指定すること)の精度が高いことで知られます。
ユーザがFacebookアカウントを作成する際には、氏名、生年月日、性別を登録する必要があります。アカウント名は実名が原則など、一般的なSNSよりも正確な情報を求められるため、ターゲティングの元となるデータの正確性が高いと言われています。
また、ユーザがFacebookとInstagramを連携している場合は、Instagram上での行動も取得でき、より高精度なターゲティングが可能となります。ターゲティングについて、詳しくはMeta広告の3つのターゲティング方法で解説しています。
さらに、Meta広告には、広告の運用成果が最大化されるよう、AIが広告の設定を自動で最適化する「Meta Advantage/Meta Advantage+」という機能もあります。この機能を活用することで、効果的なターゲティングを自動化することも可能です。
3. 低予算から始められる
Meta広告は、予算を自由に設定でき、1日数百円から配信可能です。最初は少額から始めて、効果を確認できれば予算の増額を検討しましょう。
ただし、あまりにも予算が少ないと十分な配信量を確保できず、正確な効果検証ができない可能性があるため注意が必要です。
また、課金方式は、クリック課金やインプレッション課金など複数あるため、目的に合せて選択しましょう。
Meta広告のフォーマットの種類
Meta広告は、主に4つのフォーマットで出稿できます。
それぞれに強みがあり、商材との相性も異なるため、違いを把握しておきましょう。
画像広告
「画像広告」は、写真と文章からなるシンプルなフォーマットです。
写真やイラストを用いて、商品やサービスを視覚的に分かりやすく伝えることができます。広告が表示される広告枠(配置)によって、画像だけではなく、見出しや説明文などのテキストもあわせて表示されます。
引用:広告フォーマット ビジネスのストーリーを伝える美しくパワフルな方法を見つけましょう(Meta)
動画広告
「動画広告」は、その名のとおり動画形式のフォーマットです。
動画を活用することで、視覚と聴覚で製品の魅力を伝えることができ、画像よりも伝えられる情報量が多く、印象に残りやすい点が魅力です。
引用:動画広告 動画でブランドのストーリーを伝え、ビジネスを構築しましょう(Meta)
カルーセル広告
「カルーセル広告」は、最大10個の画像・動画を掲載でき、スワイプすることで次のコンテンツを表示できるフォーマットです。カルーセル広告は、次のような場合に高い効果を発揮します。
・複数の製品を紹介したい
・1つの製品の様々な機能を紹介したい
・使い方を順を追って説明したい
・ストーリー性のある内容にしたい
引用:カルーセル広告 広いスペースでアクションを促しましょう(Meta)
コレクション広告
「コレクション広告」は、メインの大きな画像もしくは動画と、その下に小さい画像を表示するフォーマットです。
メインの画像、もしくは動画をタップすると、フルスクリーンに移行し、4つ目以降の商品を確認できます。カタログ式で表示されるため、アパレル系の広告と好相性です。
コレクション広告の強みは、メインの画像に関連した複数の訴求を同時に行えることと、広告に興味を持ったユーザに対して、インスタントエクスペリエンス※でより深い魅力付けを行えることです。また、商品から直接商品ページへ遷移できるため、コンバージョン率も高いとされます。
※インスタントエクスペリエンス…コレクション広告をタップしたユーザが遷移する、Metaアプリ内(Facebook、またはInstagram内)のフルスクリーンランディングページのこと。従来のように、広告クリック後すぐに外部サイトに遷移するより、読み込み時間の短縮による離脱率の低下、没入感による購買意欲の向上といった効果が期待できる。
引用:コレクション広告 利用者が商品を閲覧しやすいようにしましょう。(Meta)
その他
- スライドショー広告
「スライドショー広告」は、静止画を活用してスライドショー形式の動画を作成できる、動画形式のフォーマットです。通常の動画広告の制作には、技術やノウハウが必要でハードルが高いですが、スライドショー広告を活用することで、簡単に動画形式の広告を配信することができます。動画広告と同じく動きや音をつけられ、デスクトップやモバイルからであれば、数分で作成できる手軽さが特長です。
スライドショー広告は、次のような場合に高い効果を発揮します。
・没入感のある動画形式の広告を手軽に作成したい
・1つの広告で多くの情報を訴求をしたい
・Metaページやスマートフォンから作成したい
引用:スライドショー広告(Meta)
- プレイアブル広告
「プレイアブル広告」は、ユーザが広告上でコンテンツを操作できるフォーマットです。
ゲームアプリの広告などで利用され、アプリを実際にプレイする機会を提供できる点が強みです。広告にはアプリストアへのリンクを設置でき、ダウンロードを促すことができます。
引用:ゲームプレイを体験してもらい、アプリのインストールにつなげましょう。プレイアブル広告(Meta)
- AudienceNetworkの広告
Audience Networkでは、InstagramやFacebookと異なる形式でも広告が表示がされます。Audience Network特有のフォーマットは、次の4つです。
・ネイティブ広告
・バナー広告
・インタースティシャル広告
・動画リワード広告
引用:Audience Networkを利用して、Facebook広告をモバイルアプリに掲載しましょう。(Meta)
各フォーマットごとに登録する必要はなく、設定した広告アセットを元に自動的にAudienceNetworkのフォーマットに適した形で表示されます。
Meta広告の掲載場所
Meta広告は、「Facebook」「Instagram」「Messenger」「Audience Network」に配信でき、管理は「Meta広告マネージャ」というツールに一元化されるため、複数の管理画面にアクセスする煩わしさはありません。広告の掲載場所は広告主が選択できますが、それぞれ対応している配信面は異なります。
また、成果が得られる見込みの高い掲載場所を、広告の目的や予算に合わせて自動選定する「自動配置」機能も利用可能です。自動配置を使えば、設定の手間も省けるため、初心者の方にもおすすめです。
Facebookで広告が表示されるのは、主に次の場所です。
・フィード(タイムライン)
・検索画面
・リール
・インストリーム
・Marketplace(アイテムを売買するページ)
・右側広告枠(デスクトップのみ)
・ストーリーズ
引用:https://www.facebook.com/business/ads-guide/update/image/facebook-feed(Meta)
■ストーリーズ広告とは
「ストーリーズ広告」は、FacebookやInstagram、Messengerの「ストーリーズ」で配信される広告です。
ストーリーズは、写真や動画、テキストなどを投稿する機能で、投稿は24時間後に自動消滅します(広告は消滅の対象外です)。デイリーアクティブユーザは5億人以上、1日あたりの再生回数は10億件以上の人気を誇ります。
ストーリーズ広告の特長は、フルスクリーン表示による没入感の高さと、視聴者の印象に残りやすい点です。
また、Meta社が調査したデータによると、ストーリーズはユーザのアクションを促す傾向があり、ストーリーズで製品やサービスを見たユーザのうち、58%が商品の詳細情報を確認し、50%がショッピングサイトにアクセス、31%が店舗でのチェックをしたというデータもあります。
Instagramで広告が表示されるのは、主に次の場所です。
・フィード
・ストーリーズ
・リール
・発見タブ(検索画面)
・検索結果
引用:https://www.facebook.com/business/ads-guide/update/image/instagram-feed(Meta)
Messenger
Messengerで広告が表示されるのは、主に次の場所です。
・受信ボックス(ホーム画面)
・ストーリーズ
Messenger受信ボックスの広告は、スレッドとスレッドの間に表示されます。Messengerストーリーズの広告は、受信ボックスのストーリーズとストーリーズの間に表示されます。なお、メッセージ画面に広告は表示されません。
引用:Messengerの広告について(Meta)
Audience Network
Audience Networkでは、メディア、ゲーム、教育、エンターテイメント、スポーツ、ライフスタイルなど、様々なジャンルのアプリやサイトへ広告が配信されます。
配信先となるアプリは一覧で確認することができ、配信したくない場所があれば、除外も可能です。SNS以外にも表示されるため、SNSとの接点が少ないユーザに発信したい場合にも有効です。
参考:Facebook Audience Network(Meta)
Meta広告の3つのターゲティング方法
ターゲティングとは、広告を配信するユーザの属性を指定することです。広告の費用対効果を高めるには、適切なターゲティングの設定は不可欠です。
Meta広告には大きく分けて3種類のターゲティングのカテゴリ(オーディエンス)があります。それぞれのオーディエンスの特長を解説します。
属性を指定する「コアオーディエンス」
「コアオーディエンス」は、居住地域や興味関心など、規定の項目を選択して配信先を絞るターゲティング方法です。選択できる項目は、次のとおりです。
・所在地
・年齢
・性別
・言語
・趣味・関心
・行動履歴
・使用するデバイスの種類
接点のあるユーザに発信する「カスタムオーディエンス」
「カスタムオーディエンス」は、既存ユーザ、もしくは自社に関心を示したことがあるユーザに広告を発信するターゲティング方法です。選択できる項目は、次のとおりです。
・特定のサイトやアプリを利用したユーザ
・カスタマーリストに含まれるユーザ
・プロフィールやコンテンツに対してアクションを実行したユーザ
カスタムオーディエンスの強みは、自社に興味関心を抱いている可能性が高いユーザにリソースを集中できる点です。一方、自社とすでに接点があるユーザにしか発信できないため、顧客のデータが揃わない段階では、十分な広告数を発信できない弱点もあります。
サイトの立ち上げ直後などはカスタムオーディエンス以外の方法でターゲティングし、データが蓄積されてからカスタムオーディエンスに移行するとよいでしょう。
類似ユーザを抽出する「類似オーディエンス」
「類似オーディエンス」は、カスタムオーディエンスに類似したユーザに広告を発信するターゲティング方法です。
アクセス履歴などからカスタムオーディエンスを分析し、登録情報や興味関心の傾向が近く、自社の商材やサービスに興味を持つ可能性が高い新規ユーザにアプローチします。
類似しているユーザを上位1%~10%の範囲で選択することができるため、類似度が高い上位1%から配信し、段階的に拡大していくことができます。ただし、類似オーディエンスは100人分以上の既存顧客データがなければ利用できないため、注意が必要です。
Meta広告の3つの課金形態
Meta広告の課金形態には「インプレッション課金(CPM)」「クリック課金(CPC)」「動画視聴課金(CPV)」の3種類があります。
課金の発生する条件と、費用の目安は、次のとおりです。
課金形態 | 課金の発生する条件 |
インプレッション課金(CPM) | 広告が1000回表示される |
クリック課金(CPC) | 広告が1回クリックされる |
動画視聴課金(CPV) | 動画が15秒以上再生される |
また、インプレッション課金とクリック課金のメリット・デメリットは次のとおりです。
課金形態 | メリット | デメリット |
インプレッション課金(CPM) | 広告の表示回数が多い | ユーザの反応を得られなければ、費用が生じるだけに終わる |
クリック課金(CPC) | ユーザにクリックされない限り、何度表示されても料金が生じない | 間違えてクリックされた場合にも費用が生じる |
動画視聴課金(CPV) | 動画広告が視聴されない限り、何度表示されても料金が生じない | ユーザの反応を得られなければ、費用が生じるだけに終わる |
Meta広告は、コンバージョンをキャンペーンの目的に設定している場合、インプレッション課金しか選択することができません。ブランド認知を高めるため、リンククリックの最大化を目的とする場合は、クリック課金を選ぶこともできるため、目的に応じて使い分けましょう。
Meta広告の2つの出稿タイプ
Meta広告を配信する方法は2種類ありますが、予算によっては一方しか選択できないことがあります。
仕組みが大きく異なるため、それぞれ把握しておきましょう。
オークション
「オークション」では、広告枠にどの広告が表示されるかが、広告主間の入札で決まります。
入札といっても、高いお金を払えばよいわけではなく、「入札価格」「推定アクション率」「広告品質」の総合評価で、最適だと判断された広告が表示されます。次に、それぞれの要素について解説します。
■入札価格
入札価格は、期間を指定して手動で設定することも可能ですが、基本的には、システムによって自動で最適化される「自動入札機能」を利用します。自動入札機能では、入札戦略によって最適化する項目が変わります。Meta広告の入札戦略には、次の3種類があります。
・最低コスト入札
設定した予算内で、可能な限り多くの結果を得ることを目的とした入札戦略
注意点:予算が限られている場合は表示回数が少なくなる可能性がある
・ターゲットコスト入札
設定したコスト目標(CPA、CPC、CPM など)を達成することを目的とした入札戦略
注意点:競争状況によっては目標とするコストを達成できない可能性がある
・上限付きコスト入札
広告主が1アクション、1クリック、1,000インプレッションあたりの上限価格を設定し、その上限価格以下で入札を行う戦略
注意点:上限価格が低すぎる場合、広告が配信されない可能性がある
広告の目的や予算によって、最適な入札戦略を選ぶことが大切です。
■推定アクション率
推定アクション率は、広告を見たユーザがアクション(いいね、シェアなど)を起こす、広告経由でコンバージョンに至たるなどの見込みのことです。
■広告品質
広告を非表示に設定したユーザからのフィードバックや、ランディングページからの直帰率、Metaが低品質とみなす広告の特長など、様々な要素から判断されます。
ユーザにとって有益な広告を意識して運用していれば、品質は保たれることが多いですが、クリック率を高めるためにユーザを煽るような表現をすると、ランディングページからの直帰率が高くなり、品質が低いと評価されることもあるため注意しましょう。
低品質な広告について、詳しくはMeta公式ヘルプページを確認してください。
広告の品質とパフォーマンスを高めるためのベストプラクティス(Meta)
推定アクション率と広告品質が高ければ、入札価格の高い広告よりも優先的に広告が表示される場合もあります。
このように、Meta広告のオークションでは、ユーザにとって有益な広告を設定することで、優先的に広告を配信できるようになるため、クリエイティブの改善を継続していくことが重要と言えます。
予約
配信の可否が競合広告との比較で決まる「オークション」に対し、「予約」(旧:リーチ&フリークエンシー)は、配信先や1人に対する表示回数などを広告主が指定できる、いわゆる純広告※のようなメニューです。配信期間、予算、フリークエンシーなどを設定すると、想定のCPMが算出され、予約を確定させると、そのCPMは固定で配信することができます。
※純広告…特定のWebサイトやアプリ、新聞、雑誌などの媒体に、あらかじめ決められた期間、掲載枠を買い取って広告を掲載する手法です。別名「予約型広告」、または「買い切り型広告」とも呼ばれます。
オークションの場合、どれくらいの費用で何人にリーチできるかはその時のオークション次第となってしまいます。そのため、特定の期間で確実に広告を表示させたい場合は、予約が適しています。例えば、テレビCMの放映期間に合わせて予約配信を行うなど、PR施策と連動した活用が考えられます。
Meta広告を始めるための事前準備
Metaに広告を出稿する前には、4つの準備が必要です。費用はかからず、作業もシンプルなので、早い段階で準備を整えておくとよいでしょう。
STEP1:Facebookアカウントを開設する
Meta広告を始めるためには、Facebookの個人アカウントが必要です。
アカウントを持っていない場合は、Facebookにアクセスして開設しましょう。
STEP2:Facebookページを開設する
「Facebookページ」は、企業用のMetaアカウントで、複数人での運用できる仕様です。Facebookページからは通常の投稿も行えるため、広告運用のためだけでなく、ユーザとの距離を縮める目的で利用する企業も多いです。
次の公式ページを参考にFacebookページを開設しましょう。
Facebookページを作成する(Metaヘルプセンター)
STEP3:Meta広告マネージャを設定する
Meta広告の出稿や配信効果の測定などのために必要なのが「Meta広告マネージャ」というツールです。
Meta広告マネージャを利用するためには、2つの作業を行う必要があります。
- Metaビジネスマネージャのアカウントを開設する
Meta広告マネージャは、Meta社関連のアカウントを管理するためのツール「Metaビジネスマネージャ」の機能の1つです。そのため、Meta広告マネージャを利用するためには、Metaビジネスマネージャのアカウントを開設しなければなりません。
Metaビジネスマネージャにアクセスしてアカウントを開設しましょう。 - Metaビジネスマネージャに広告アカウントを追加する
Metaビジネスマネージャに「広告アカウント」を追加します。広告アカウントは、Meta広告マネージャのアカウントにあたります。
STEP4:Metaピクセルタグを追加する
「Metaピクセルタグ」とは、サイト上でのユーザの行動を追跡するコードのことです。
広告のリンク先に設置することで、ショッピングカートへのアイテムの追加や購入など、ユーザの行動を記録できるようになります。Metaピクセルタグで取得したデータは、ターゲティングにも反映されるため、Meta広告を運用する上では欠かせないツールといえるでしょう。
次の公式ヘルプページを参考に、Metaピクセルタグを追加しましょう。
参考:Metaピクセルの設定とインストール(Metaビジネスヘルプセンター)
参考:ウェブ用Metaイベント設定ツールを使用する(Metaビジネスヘルプセンター)
参考:コンバージョントラッキング(Metaピクセル)
Meta広告の出稿方法
Meta広告は「キャンペーン(広告の目的)」→「広告セット(広告の出稿方法)」→「広告(広告として表示させるコンテンツ)」の3階層で構成されていて、設定もこの順で行います。
構造の理解が不十分だと、広告の作成や運用がスムーズに進まない可能性もあります。広告を実際に作成する前に、各階層の役割と、全体の流れを把握しておきましょう。
キャンペーンの設定
キャンペーンでは、主に広告を出稿する目的を設定します。選択できる目的は次のとおりです。
選択肢 | ビジネスの目標 |
認知度 | ・新しいビジネスや新商品について、潜在顧客へ認知を広げる |
トラフィック | ・指定したオンラインサイトへのトラフィックを増やす ・Facebookページ、インスタのショップ、Webサイト、アプリなどへ利用者を誘導する |
エンゲージメント | ・いいね!やコメント、シェアなどユーザからの反応を促す |
リード | ・フォーム入力やお問い合わせ、会員登録を利用してリードを獲得する |
アプリの宣伝 | ・モバイルデバイスの利用者に、アプリをインストールしてもらうか、アプリ内で特定のアクションを実行してもらう |
売上 | ・商品やサービスを購入する可能性が高いユーザを見つける |
広告の運用は、ここで選択した目的の達成に向けて、最適化されるよう自動調整されます。本来のマーケティング目標に合った広告の目的を設定し、追うべき指標を明確にしておくことが大切です。
Meta広告マネージャの「キャンペーン」タブから「+ 作成」をクリックすると、新規キャンペーンの作成ができます。
広告セットの設定
キャンペーンの設定が完了したら、次は「広告セット」を設定します。
広告セットでは、ターゲットや予算、配信期間などを設定します。キャンペーンが目的を設定するプロセスなら、広告セットは手段を設定するプロセスといえるでしょう。
広告の設定
広告セットの設定が完了したら、次は「広告」を設定します。
広告は階層構造の最小単位であり、実際に配信される広告のフォーマットや広告文、遷移先のリンクなどを設定します。
注意点
Meta広告にはポリシー(規定)が設けられており、違反する広告は表示されない可能性があります。
リソースを投じて作成した広告を無効にすることがないよう、どのようなものが違反対象となるかを事前に把握しておきましょう。
次に広告ポリシーの一部を記載します。詳しくは公式ヘルプページをご確認ください。
■リンク先のサイトが次の要件を満たしている
・リンク先が適切に機能している
・広告の量とサイトのコンテンツの実質的な内容の均衡がとれている
■広告が次のいずれにも該当しない
・不適切な文法や句読点を含んでいる
・性的なコンテンツ、ヌード、性的行為への言及を含んでいる
・誤解を招く、または虚偽的なサービスや商品を何らかの形で宣伝している
参考:広告ポリシーの基本チェックリスト(Metaビジネスヘルプセンター)
出稿後
広告出稿後は、パフォーマンスの確認はもちろんですが、Meta社の広告検索ツール「広告ライブラリ」を使って競合の分析も行いましょう。
広告ライブラリを使えば、Meta・Messenger・Instagram・Audience Networkで配信されている全広告を閲覧でき、競合他社の広告を効率よくチェックできます。多様なクリエイティブから、参考にできそうなものを吸収し、自社の広告に活用しましょう。
Meta広告は内製するべき?外注するべき?
「Meta広告を自社で作るのは難しそうだけど、お金がかかりそう」と思っている人もいるかもしれません。しかし、必ずしも「内製すれば安く済む」「外注すれば品質が高い」とは限りません。
この章では、Meta広告を内製する場合と外注する場合のメリット、デメリットを解説します。
内製すれば商材を熟知したメンバーで運用できる
内製するメリットは、自社の商材や販売方針を熟知したメンバーが、広告を作成・運用することです。社内で完結できるため、情報共有もスピーディーです。また、広告運用のノウハウが蓄積されるため、自社の競争力向上も期待できます。
一方、広告の作成・運用には専門的な知識が必要となるので、時間的、人的な余裕がない場合は、内製だけでは賄えない可能性もあるでしょう。
外注すれば広告運用の手間を省ける
外注のメリットは、広告運用の手間を省けることです。
Meta広告は、ターゲティングや配信フォーマットなど、幅広い要素を自分たちで決めなければなりません。広告運用の知識がなければ、判断が難しい場合もあるでしょう。
社内に広告運用のノウハウがなかったり、リソースが不足していたりする際は、広告運用のプロである広告代理店に依頼することも選択肢の1つです。運用は広告代理店に任せ、スタッフは本業に集中することができます。また、広告ポリシーへの理解が深いので、審査に通過する可能性も高いでしょう。
次の記事では、SNS広告の代行運用に強みを持つ広告代理店を8社紹介しているので、こちらも参考ください。
【認定資格あり】SNS広告の運用代行に強いおすすめの広告代理店8社
まとめ
Meta広告とは、Meta社が運営する「Facebook」「Instagram」「Messanger」「AudienceNetwork」に表示される広告のことです。
ターゲティング精度の高さや、低予算から始められる点などに強みを持ちます。また、掲載場所は簡単に選択でき、成果が得られる見込みの高い掲載場所を自動選定してくれる「自動配置」機能もあります。
なお、Meta広告を始めるためには、Metaのアカウント作成や、Metaピクセルタグなどの設置などが必要です。「設定を忘れてしまい、出稿が遅れてしまった」といったことがないよう、事前に準備をしておきましょう。