「LINE広告の仕組みは?」
「どんなターゲティングができるの?」
上記のような疑問を抱えている方も多いのではないでしょうか。
国内最大級のユーザ数を誇るコミュニケーションアプリ「LINE」へ広告を配信できるLINE広告は、圧倒的なリーチ力や詳細なターゲティング設定が強みです。
しかし、その効果を最大限に発揮するためには、課金方式や配信面、ターゲティング方法など、LINE広告の仕組みを正しく理解することが重要です。
本記事では、LINE広告の導入を検討している方に向けて、次の内容を解説します。
・LINE広告の特長や強み・メリット
・LINE広告の仕組み(配信面、ターゲティングなど)
・LINE広告で利用できる広告フォーマットの種類
・LINE広告の課金形態
・LINE広告のターゲティング
・LINE広告を出稿するまでの流れや注意点
LINE広告の活用を検討している方は、ぜひ、最後までご覧ください。
目次
LINE広告とは?
LINE広告は、日本最大級9,700万人(2024年9月末時点)のユーザに広告を配信できる運用型広告です。
広告を配信する期間や、費用を自由に設定できるLINE広告は、掲載料金や掲載場所の決まっている純広告(※)とは異なります。
※純広告:広告枠を買い取って出稿する広告形態のこと
なお、LINEでは、LINE広告とは別に純広告で出稿できるメニュー(LINE Monary)もあります。
LINE広告の強み・メリット
LINE広告は、関連サービスや外部アプリなど、多くのユーザへ広告配信ができる幅広いリーチ力を持ちます。次に、LINE広告の強みやメリットについて、解説します。
ほかのSNSでは届かない人にも届くリーチ力
LINE広告の強みは、ほかのSNS広告では届かない幅広いユーザ層へのリーチ力です。
LINEの月間利用者は9,700万人(2024年3月時点)を誇り、日本のSNSのなかでは最も利用者が多いSNSで、国内の約8割のユーザにリーチすることができます。
また、LINEヤフー社の調査によるとSNS(LINE、X、Facebook)を利用しているユーザのうち、41.2%はLINEしか利用しておらず、ほかのSNSではアプローチできないユーザにもアプローチできる特長があります。
このように、多くのユーザにリーチできるのは、コミュニケーションアプリとして浸透しているLINEだからこその強みといえます。
引用:ほかのSNS広告では届かないユーザーにも届く(LINEヤフー for business)
幅広い年齢層において利用率が高い
LINEは、日本国内で性別を問わず、幅広い年齢層で利用されています。
次の画像は、各SNSの利用率を、年代別・性別で示したものです。
参照:令和5年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書<概要>(総務省)
参照:令和5年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書<概要>(総務省)
いずれの年代においても、LINEが最も高い数字を記録していて、10代から50代の利用率は90%以上です。
また、LINEヤフー社の調査によると、LINEを毎日利用するユーザは全年代で60%以上を占めており、10代から60代の女性ユーザでは70%を超えています。利用頻度が高いぶん、広告がユーザの目に触れる機会も多いと言えるでしょう。
引用:幅広いユーザー層にアプローチできる(LINEヤフー for business)
ターゲティングが豊富
ユーザの性別や年齢、地域など、目的に応じてターゲティングを選択できることもLINE広告の強みです。
また、2024年4月からは、LINE公式アカウントで取得したユーザデータを活用する「Yahoo! JAPANオーディエンスリスト」がリリースされ、新たにオーディエンスが444個追加されるなど、より詳細なターゲティングが可能となりました。なお、「Yahoo! JAPANオーディエンスリスト」で利用できるのは「興味関心」「購買意向」「属性・ライフイベント」の3項目です。
参考:過去最高のCV数を更新 LINE広告でYahoo! JAPAN共通オーディエンスを活用するメリットとは?(LINEヤフー for Business)
友だち獲得に利用できる
LINE公式アカウントの友だちを増やすことに特化した広告配信機能、「友だち追加広告」を活用することで、まだ友だちになっていないユーザや、ブロックしているユーザにアプローチし、友だち追加を促進できます。友だち追加とターゲティングを組み合わせれば、優良顧客となる可能性が高いユーザに集中して配信することもで可能です。
ユーザが公式アカウントを友だち追加すると、メッセージ上での限定クーポン配布や情報発信などで、ユーザとの接点を作ることができるようになります。ユーザと友だちとしてつながることで、接点を継続でき、顧客生涯価値(LTV)の向上も期待できます。
※顧客生涯価値…ある顧客が、企業との取引を始めてから終了するまでの間に、その顧客から得られる収益の合計値で、「平均購買単価 × 購買頻度 × 顧客維持期間」の計算式で求められる
LINE公式アカウントでできることについて、詳しくは次の記事を参考にしてください。
LINE公式アカウントでできることは? 主な機能から活用方法まで一気にわかる!
LINE広告の配信面
LINE広告は、おもに次のアプリ・広告枠に配信されます。
・LINEアプリ…日常的にコミュニケーションに使用されるLINEアプリ
・LINE関連アプリ…LINEが提供する関連アプリ(LINEマンガなど)
・LINE広告ネットワーク…LINEと連携している、LINE以外のアプリの広告枠(COOKPADなど)
どれか1つのみ、または複数に配信が可能です。
次に、それそれの具体的な配信面を紹介します。
LINEアプリ/LINE関連アプリ
「LINEアプリ」「LINE関連アプリ」における配信面は、次のとおりです。
▼LINE広告の配信面一覧
・LINE ホーム
・トークリスト
・アルバム
・LINE NEWS
・LINE VOOM(旧タイムライン)
・LINEマンガ
・LINEポイントクラブ
・LINE BLOG
・LINEチラシ
・LINEクーポン
・LINEマイカード
・LINEショッピング
・LINE Money
・LINEファミリーアプリ
・LINEブランドカタログ
・LINEオープンチャット
・LINE GAME公式アカウント
・ウォレット
・LINE Monary
・Smart Channel
これまでLINE広告では、配信枠を指定した配信ができませんでしたが、2024年3月のアップデートで配信面の指定が可能となりました。そのため、「トークリストにだけ配信」「LINEマンガには配信しない」といった、配信枠を指定した運用が可能です。
参考:LINE広告の配信面一覧 主要なターゲットとユーザー数を紹介(LINEヤフー for Business)
LINE広告ネットワーク
「LINE広告ネットワーク」を通じて、LINE広告は外部の13,000以上の提携アプリへ広告配信ができます(2024年12月時点)。配信先は、LINEのファミリーアプリのほか、ニュース、カメラアプリやゲームなど多岐にわたります。
▼LINE広告ネットワークの例
・COOKPAD
・ルナルナ
・ゼブラックなど
参考:LINE プロダクト 媒体資料 LINE広告ネットワーク(LINEヤフー株式会社 MSカンパニー)
LINE広告で利用できる広告フォーマットの種類
LINE広告に表示できるのは、静止画と動画です。
入稿した静止画、動画の中から、配信面に対応したコンテンツが自動的に選択され、表示されます。そのため、配信面の入稿規定を満たした静止画・動画を用意する必要があります。
広告フォーマットの種類や、各配信面に対応したフォーマットの一覧(2024年12月時点)は、次のとおりです。
引用:LINE広告の仕組みと特徴とは?配信面の種類や費用を総まとめ(LINEヤフー for Business)
静止画
LINE広告で配信可能な静止画クリエイティブは「Card」「Square」「Carousel」「画像(小)」「画像(アニメーション)」の5種類です。
引用:LINE広告の仕組みと特徴とは?配信面の種類や費用を総まとめ(LINEヤフー for Business)
動画
LINE広告で配信可能な動画クリエイティブは「Card」「Square」「Vertical」の3種類です。
引用:LINE広告の仕組みと特徴とは?配信面の種類や費用を総まとめ(LINEヤフー for Business)
LINE広告の費用・課金方式
LINE広告の費用は自由に設定でき、「クリック課金」「インプレッション課金」「友だち追加ごとに課金」の3つの課金方式があります。それぞれ解説します。
クリック課金
クリック課金(CPC=Cost Per Click)は、ユーザが広告をクリックすることによって料金が発生する課金方式です。広告が表示されるだけでは費用は生じないため、クリック数を獲得したい場合に最適です。
インプレッション課金
インプレッション課金は、広告がユーザのスマホ画面に完全表示されると料金が発生する課金方式です。多くのユーザに広告を見てもらいたい場合に適しています。
友だち追加ごとに課金
友だち追加ごとの課金は、LINE限定の課金方式です。友だちが追加されるごとに料金が発生する「成果報酬型」で、費用対効果が高いです。
1人あたりの獲得単価は、ターゲティングやクリエイティブによっても変動しますが、約200円〜300円と比較的安価で済みます。
LINE広告のオークションの仕組み
LINE広告では、ユーザが広告枠のあるページに訪れたタイミングで、どの広告を表示するか、オークション形式で決定しています。
オークションでは、クリック率などの予測値からeCPM(1,000回表示あたりの単価)が計算され、最も高いeCPMを提示した広告が表示される仕組みとなっています。また、入札には手動入札と自動入札がありますが、考え方は同じです。
具体例を用いて説明します。
自動入札で目標値を設定している場合、目標値を達成できるように、CTR(クリック率)やCVR(コンバージョン率)を予測して自動で入札が行われます。eCPMは、広告の1,000回表示あたりの単価なので、仮に次の条件で配信を行う場合のeCPMは400円となります。
■条件
目標イベント単価:2,000円
想定CVR:1.0%
想定CTR:2.0%
■計算式
目標イベント単価×想定CVR×想定CTR×1,000回表示=eCPM
2,000円×1.0%×2.0%×1,000回表示=400円
想定のCTR、CVRが低いと配信されにくい仕組みのため、ターゲティングの設定やクリエイティブの改善が重要だと言えます。
LINE広告のターゲティング
LINE広告では、ユーザが登録した情報やLINEアプリ内での行動などにもとづいたターゲティングが可能です。
この章ではLINE広告の4つのターゲティング機能について、解説します。
オーディエンスセグメント配信
オーディエンスセグメント配信は、年齢・性別・地域・興味関心領域でターゲットを指定する方法です。
アクションにつながりやすいユーザに広告を表示できるメリットがあり、ターゲットを明確に絞り込みたい場合に有効です。
▼オーディエンスセグメント配信のセグメントの概要
・年齢:年代別で指定
・性別:男性・女性を指定
・地域:都道府県別や市区町村別、居住地・勤務地・現在地での指定配信・除外配信ができる
・趣味・関心:ファッション、自動車、不動産、教育など多数のカテゴリより指定
・行動:テレビ視聴頻度、キャリア変更、転居、アプリのインストールなどのユーザ行動を指定
・属性:配偶者、子供の有無、推定年収、職業、学歴などを指定
・購買意向:自動車、美容・コスメ、ファッションなど多数のカテゴリから指定
オーディエンス配信
オーディエンス配信は、ユーザのオンライン上の行動データをもとにオーディエンス(ユーザのグループ)を作成し、広告を配信する機能です。アクションデータ(サイトへの訪問履歴、商品の購入履歴など)や、LINE公式アカウントの友だち情報などをもとにした配信もできます。
▼オーディエンスの種類一例
・ウェブトラフィックオーディエンス:LINE Tagのトラッキング情報を元に、サイト訪問ユーザやイベントにもとづいたオーディエンスの作成
・モバイルアプリオーディエンス:アプリ内でのイベントにもとづくオーディエンスの作成
・LINE公式アカウントの友だちオーディエンス:LINE公式アカウントやブロック中の友だちのオーディエンスを作成
類似配信
類似配信は、オーディエンス配信で作成したオーディエンスをもとに、行動が類似しているユーザをターゲティングする機能です。ユーザデータや自社の顧客情報など、軸となるオーディエンスに類似したユーザを新たに探し、広告を配信します。
例えば、過去にコンバージョンに至ったユーザなどをソースにすれば、コンバージョンや友だち追加を誘発しやすいオーディエンスに配信が可能です。なお、類似配信は設定に「自動」と「手動」があり、「手動」で設定する場合、「オーディエンスサイズ」という指標で、全LINEユーザの中から参照元のオーディエンスに似ている上位何%のユーザをターゲットとするか、1~15%の範囲で設定することができます。
オーディエンスサイズ | 類似率 | リーチ |
大きい(最大15%) | 低い | 広範囲 |
小さい(最小1%) | 高い | 狭い |
自動ターゲティング
自動ターゲティングでは、設定したターゲティング条件内で、クリックやコンバージョンなど指定したイベントが見込めるユーザを探し、最適なオーディエンスを自動生成します。
設定できるターゲティングは、地域、性別、年齢、OS、オーディエンス(除外)に限定されます。学習が完了し、オーディエンスが絞り込まれるまでに最大48時間かかるため、配信を始めてすぐは、ターゲティングが広い状態で配信されてしまう点には注意が必要です。
しかし、広く配信されるからこそ、手動でターゲティングした場合に配信対象から漏れてしまう見込みユーザにもアプローチすることができます。
LINE広告設定前の準備
LINE広告の配信前の準備として、広告アカウント開設が必要です。この章では、LINE広告アカウントの開設・設定方法を解説します。
1. LINEビジネスIDの発行・ログイン
LINEビジネスIDとは、LINEが提供するビジネス向けの各管理画面にログインできる共通のIDで、メールアドレスがあれば登録できます。LINE広告のオンライン申込みページの「LINE広告をはじめる」ボタンをクリックしビジネスIDを発行しましょう。
登録したメールアドレスとパスワードは、管理画面のログインに必要です。忘れないように注意してください。
2. 広告アカウントの作成
「広告アカウント」は、LINE広告の広告配信を管理するアカウントで、請求先・広告主・商材など、基本情報を登録します。商材のカテゴリごとにアカウントを作成する必要があるため、複数の商材の広告を配信する場合、アカウントは個別に作成する必要があります。
▼広告アカウントの作成完了までの流れ
- LINEビジネスIDでログイン
- LINE広告の管理画面「広告マネージャー」の「広告アカウント」タブ→「新しい広告アカウントを作成」をクリック
- 広告アカウント作成画面に移る
- 必要な項目を入力して「作成する」をクリック
- 「広告アカウント審査」へ
広告アカウント審査は、約3~5営業日かかり、審査通過後にアカウントが開設されます。審査で否認になることも多く、例えば、登録する会社名が正式名称ではなかったり、選択したカテゴリーが正しくなかったりなど、内容が細かく見られています。
審査で否認されると、その分広告配信が遅れてしまうため、事前によくある否認理由を確認した上で、アカウントの開設手続きを進めましょう。
参考:LINE広告の広告アカウント審査 よくある4つの否認理由とアカウント作成時の注意点(LINEヤフー for Business)
3. クレジットカードの登録
広告アカウントの支払いは、クレジットカード決済で行うため、クレジットカードの登録が必須です。
クレジットカードを登録したいグループもしくは広告アカウントを開き、設定の「請求と支払い」から支払方法を登録しましょう。
4. LINE Tagの設置
広告配信を始める前に、LINE広告の配信効果を計測する「LINE Tag」をWebページに設置しましょう。LINE Tagによって広告経由のコンバージョンなどを計測するため、設置は必須です。
また、設置すべきLINE Tagは次の3つです。
▼LINE Tagの3種類
ベースコード:全ページに設置するユーザの行動を計測するコード
コンバージョンコード:コンバージョンを計測するページに設置するコード
カスタムイベントコード:ユーザを自由にラベリングできるコード
LINE Tagの設置方法については、こちらをご確認ください。
LINE広告の設定方法
広告配信前の準備が完了したら、「広告の配信設定」を行います。
配信設定はアカウントの階層順に、キャンペーン作成→広告グループ作成→広告作成の流れで解説します。
キャンペーンの作成
広告配信したい広告アカウントを選択し、「キャンペーンを作成」ボタンをクリックするとキャンペーンを作成できます。ここでは、キャンペーン目的や広告掲載期間、予算などを設定します。
キャンペーン目的では、広告配信で実現したいことを選択しましょう。ただし、キャンペーン目的は変更できないため、間違えた場合は新しくキャンペーンを作り直す必要があります。
LINE広告配信目的に応じたキャンペーンの種類について、次の表にまとめました。
キャンペーンの種類 | 配信目的 |
Webサイトへのアクセス | Webサイトのリンククリック促進 |
Webサイトコンバージョン | 資料請求や商品購入などのコンバージョン増加 |
アプリのインストール | アプリのインストール数増加 |
アプリのエンゲージメント | ・アプリの起動回数増加 ・休眠顧客の利用促進 |
動画の再生 | 動画視聴による認知拡大 |
友だち追加 | LINE公式アカウントの友だち増加 |
商品フィードから販売 | サイト訪問者への認知拡大や購入促進 |
リーチ | 広告のリーチ数最大化 |
キャンペーン予算の最適化を適用しない場合、1日の予算は「広告グループ」作成時に設定します。
すべてを入力後、「保存して広告グループ作成へ」をクリックしてキャンペーンの作成は完了です。
なお、キャンペーンは最大300個まで作成できます。
自動入札と手動入札
LINE広告の入札方法には「自動入札」と「手動入札」があります。それぞれの特長を理解して適切に使い分けることが大切です。
自動入札は、設定した単価や予算内で入札価格がAI技術により自動調整される方法です。
機械学習が進むことで効果的な広告配信が可能となり、高い成果が期待できることから、LINE広告の8割以上で自動入札が利用されています。
手動入札は、入札額を手動で調整する方法です。入札価格を意図的にコントロールしたい場合は有効ですが、都度手動で入札調整をする必要があるため、成果を出すためにはきめ細やかな調整が必要になります。
また、LINE広告の最低入札価格は、広告のキャンペーンや課金方式、入札方法によって異なります。広告掲載のオークションは、入札価格によって勝敗が決まるため、入札価格が低すぎるとユーザに広告が表示されないため、注意が必要です。
広告グループの作成
キャンペーン作成後は、広告グループを作成し、ターゲティングを設定します。
広告グループでも日予算の設定ができるため、予算をターゲティング毎に管理したい場合は、広告グループで設定しましょう。広告グループは、1キャンペーンにつき1,000個まで作成でき、「予算設定」では日予算の設定値を超える場合があるため、注意が必要です。
キャンペーン作成後に「保存して広告グループ作成へ」をクリックすると、広告グループを作成できます。
※作成済みキャンペーンから広告グループを作成する場合、広告マネージャー「広告グループ」タブ →「+広告グループを作成」をクリック
ターゲティングをユーザの趣味・関心などから指定する場合は、詳細ターゲティングを編集します。なお、オーディエンス配信を行う場合は、作成済みのオーディエンスから配信/除外で選択するか、オーディエンスの新規作成が必要です。
また、広告の配信先は「自動配置」と「配信先を編集」の2つから選ぶことができます。
「自動配置」では適切な配信面に広告が自動配信され、「配信先を編集」では配信先を広告主が指定できます。
広告の作成
基本情報では、キャンペーン、広告グループを選択し、任意の広告名を入力してステータスを選択します。
広告の作成画面では、画像や動画など配信したい広告フォーマットを選択し、タイトルや説明文、ランディングページのURLなどを設定します。プレビューでユーザからの見え方を確認しながら作成することができます。
広告審査開始
キャンペーン、広告グループ、広告を作成して保存すると「広告審査」が開始され、審査に合格すると広告配信ができます。
広告審査は、入稿されたすべての広告(クリエイティブ、テキスト、ランディングページ)を対象に、システムと目視で随時行われるため、配信までに最大で5営業日かかる可能性があります。
万が一、配信中の広告でガイドライン違反が確認された場合は、配信停止となるため、注意が必要です。
LINE広告を始めるときの注意点
この章では、LINE広告を始める際の3つの注意点を解説します。場合によっては、広告出稿が認められない可能性もあるため、事前に確認しておきましょう。
出稿期間と予算の目安
LINE広告は短期間、かつ少額でも利用できますが、成果を得るためにはある程度の運用期間と予算が必要です。というのも、LINE広告は機械学習によって自動化の精度が高まり、より効果的な配信ができるようになるためです。
機械学習に必要なコンバージョン、クリックなどのイベント数は30日間で40件とされています。少額の予算では機械学習が十分なデータを得られないことがあるため、次の式で広告予算を求めるとともに、予算内で必要なコンバージョン数を達成できそうか、試算してみましょう
広告予算の目安=
CPA(コンバージョン1件獲得するのにかかる費用)×目標コンバージョン数
掲載にあたって注意が必要な商材の例
LINE広告の掲載において注意が必要な商材の例として、通販サイト・古物商・アルコール飲料・コンタクトレンズ・公営ギャンブルなどが挙げられます。広告掲載にあたり、定められた文言の記載や禁止事項があるため、クリエイティブ制作の際は注意しましょう。
例えば、通販サイトでの広告掲載では、次の禁止事項があります。
・ランディングページ内に特定商取引法に基づく表記、またはリンクを記載していない
・返品や解約の連絡方法、連絡先、条件や支払い総額を消費者の見やすい位置に記載していない
・定期購入契約の場合は、2回目以降の代金、次回の発送や各回の請求時期などを消費者の見やすい位置に記載していない
また、アルコール飲料の広告には「飲酒は20歳を過ぎてから」などの文言を掲載しなければならないほか、未成年に配慮した配信方法を求められます。
さらに、公的機関や第三者機関の客観的な根拠がない断定表現(最大・No.1・業界初・唯一など)などにも注意が必要です。
参考:LINE広告審査ガイドライン(LINEヤフー for Business)
広告掲載できない業種や商材
LINE広告には、次の業種や商材の広告は掲載できません。
・宗教関連
・ギャンブル関連等(公営競技・公営くじは除く)
・アダルト関連
・出会い系、マッチングサイト等(一部を除く)
・連鎖販売取引
・たばこ、電子たばこ(一部を除く)
・武器全般、毒物劇物
・未承認医薬品・医療機器等
・ネット関連ビジネス(情報商材、自己啓発セミナー等)
・チケット転売業 など
LINE広告で成果を出すための運用ポイント
LINE広告で成果を出すために抑えておきたい、運用ポイントを紹介します。
広告の目的に応じたキャンペーン目的を選択する
LINE広告では、キャンペーン作成時に選択する、キャンペーン目的が最大化されるように配信されます。
例えば、コンバージョン獲得を目的としている場合、Webサイトへのアクセスや動画の再生などの目的を選択してしまうと、期待した成果を得ることができません。
そのため、キャンペーン目的は適当に選択せず、広告の配信目的にしっかりと合わせて選定しましょう。
自動入札を活用する
入札方法は手動と自動の2パターンから選ぶことができますが、自動入札を活用することが、効果的な運用につながります。
自動入札では、成果が最大化されるよう、リアルタイムで最適な単価での入札が自動で行われ、手動入札では対応しきれない細かな運用が可能になります。
また、自動入札は、配信結果を元に機械学習が進み入札の精度が高まっていくため、なるべく多く配信し、その結果を学習させることが重要です。月間で40件以上のコンバージョンを確保すると、配信が安定してくるため、想定のCPAから逆算して必要な予算を用意しましょう。
もし、40CV確保するだけの予算を用意できない場合は、フォーム到達などのマイクロコンバージョンを活用し、学習量を確保するとよいでしょう。
配信対象を絞りすぎない
配信対象を絞りすぎると、以下のようなデメリットがあります。
・配信対象が少なく、同じユーザに何度も広告が表示され、反応率が悪化していく
・細かく広告グループを分けて管理する必要があり、運用が煩雑化する
・配信量が少なく、自動入札が機能しづらい
・機会損失が生じる可能性がある
自動入札の活用を前提とした場合、配信対象は広めにしておいても、コンバージョン見込みが高いユーザに自動で最適化されるため、必要以上に狭めずに、広めに配信して効果を見ながら調整していくのがおすすめです。
ただし、配信エリアやデモグラなど、商材によっては絞るべき情報は設定しましょう。
掲載面を意識してクリエイティブを制作する
LINE広告は、配信面によってクリエイティブの見え方が異なるため、配信面に合わせてクリエイティブを制作することが重要です。
SNS広告やディスプレイ広告よく使われる画像サイズは、1200×628と1080×1080の2種類で、LINE広告でもその2サイズは利用することができます。しかし、ほかのメディアで利用している画像をそのまま活用するのではなく、LINE用にカスタマイズして利用するのが望ましいです。
例えば、LINEニュースの配信面では、画像の小さい表示枠もあり、画像内に多くの情報を盛り込んでいても、視認性が悪くなってしまいます。
特に、LINEのトーク面に表示される広告は、インプレッションが多く重要ですが、広告の表示枠は小さいです。小さな配信枠でも視認性を高めるためには、Small Image Adと呼ばれる、画像(小)というフォーマットを活用するのがおすすめです。Small Image Adでは、要素やデザインを詰め込みすぎず、小さい広告枠での視認性を意識して制作するのがポイントです。
まとめ
LINE広告は、ほかのSNSに比べ幅広いユーザ層へアプローチでき、ターゲティング精度も高いという特長があります。
配信目的に合わせて活用することで、成果につながるでしょう。
本記事で解説した注意点や、広告審査までの流れを参考に、LINE広告運用を検討してみてください。