YDA(Yahoo! ディスプレイ広告)とは?GDNとの違いと導入ガイド|ウェブ部

YDA(Yahoo! ディスプレイ広告)とは?GDNとの違いと導入ガイド

ディスプレイ広告
YDAアイキャッチ画像

YDA(Yahoo! ディスプレイ広告)は、どのような特長があるサービスなのでしょうか。

また類似サービスであるGDN(Googleディスプレイネットワーク)とは、どのような違いがあるのでしょうか。

当記事では、YDAの基本的な仕様やメリット、GDNとの違いや、利用する広告配信サービスを選ぶ際の考え方も解説します。

YDA(Yahoo! ディスプレイ広告)とは?

YDA(Yahoo Display Ads:Yahoo! ディスプレイ広告)は、画像・動画形式の広告を出稿できる広告配信サービスです。

Yahoo! JAPANのトップページやYahoo!ニュースなどのLINEヤフーのサービスに加え、多くのWebサイト・アプリを含む「提携パートナーサイト」にも広告を配信できます
YDAは「Yahoo!広告」と呼ばれる広告配信サービスの一部です。Yahoo!広告には他にも検索広告があり、戦略に合わせて使い分けることが可能です。

GDNとの違い

GDN(Google Display Network:Google ディスプレイ ネットワーク)は、Googleが提供するディスプレイ広告配信サービスです。YDAとは配信先が異なり、YouTubeやGmailなどGoogle系のサービスへ、ディスプレイ広告を配信できます。提携先のWebサイト・アプリにも広告を配信できる点はYDAと共通ですが、YDAよりも提携先が多いことが特長です。

他にも、「ターゲティング設定の仕方」「広告フォーマット」「予算の管理方法」などに違いがあります。詳しくは当ページの「YDAとGDNの違い」をご参照下さい。

YDNとの違い

YDN(Yahoo! Display Ad Network:Yahoo! ディスプレイアドネットワーク)は、以前Yahoo!広告で使用されていたサービス名です。以前のYahoo!広告には「スポンサードサーチ(検索広告)」「YDN」「プレミアム広告」の3種類のサービスがありましたが、2021年に「YDN」と「プレミアム広告」が統合され、現在の「YDA」に名称が変更されました。

ydn統合の図

YDNからYDAになったことで、以下の点が変更されました。

    • キャンペーンの分け方が「広告掲載方式別」から「目的別」に変更
    • 任意だった「1日単位のキャンペーン予算」が必須に変更
    • 入札戦略・入札価格の設定方法が変更
    • デバイスターゲティングの「キャリア」が廃止
  • フリークエンシーキャップが「インプレッション」ベースから「ビューアブルベース」に置換
  • 「インタレストカテゴリー」が「オーディエンスカテゴリー」に置換
  • 画像自動付与機能が廃止
  • 広告タイプの「テキスト(タイトル15、説明文33)」を廃止

出典:Yahoo!広告ディスプレイ広告(運用型)YDN提供終了時の予定について


YDAの基本的な仕様

YDAの基本的な仕様・特長としては以下の4つが挙げられます。

  • 運用型・予約型の2種類がある
  • LINEヤフー系のサービスに広告配信できる
  • 成果に応じた料金のみが発生する
  • 多彩な広告フォーマットがある

それぞれ詳しく見ていきましょう。

配信方法

YDAには「運用型」「予約型」の2種類の配信方法があります。

運用型はオークション形式で配信する方法です。費用対効果を高めやすいことがメリットですが、掲載場所や表示回数などはオークションによって自動決定されるため、完全にコントロールすることはできません。適切に運用するには一定のノウハウが求められます。

予約型は代理店経由で利用する場合に提供されるタイプで、広告の掲載面・掲載期間・課金方法などの設定をパッケージ化したものを、あらかじめ購入する配信方法です。配信面や掲載期間を事前に確保できるため、ある程度の掲載効果が担保されるというメリットがあります。

配信面

YDAでは、LINEヤフーが運営する以下のサービスに広告を配信できます。

  • Yahoo! JAPANトップページ
  • Yahoo!ニュース
  • Yahoo!天気
  • スポーツナビ
  • Yahoo!ファイナンス
  • Yahoo!知恵袋
  • Yahoo!乗換案内
  • Yahoo!路線情報
  • LINE

出典:ディスプレイ広告の主な掲載ページと配信可能な広告タイプ – ヘルプ – Yahoo!広告

 

さらに提携パートナー(Yahoo!広告ネットワークパートナー)にも広告を配信できます。Yahoo!広告ネットワークパートナーは、LINEヤフーと提携する大手メディアで、個人ブログなど小規模なサイトは含まれていません。

提携パートナーメディア一覧:Yahoo!広告 ネットワークパートナー|LINEヤフー for Business

課金方式

YDAはクリックなどの成果に応じた料金だけが発生する課金方式です。課金方式は以下の3種類から選択できます。

 

課金方式 課金の仕組み
クリック課金 1クリックごとに課金
動画再生課金 1回の動画再生ごとに課金
ビューアブルインプレッション課金 1,000ビューアブルインプレッション(ユーザの視認領域に広告が表示された回数)ごとに課金

例えば、商品購入や申し込みなどのコンバージョンを重視する場合は「クリック課金」、ブランドの認知度向上を狙う場合は「ビューアブルインプレッション課金」など、目標に合った課金方式を選択することで、無駄なコストの発生を避けながら運用できます。

広告フォーマット

YDAには多彩な広告フォーマットがあり、キャンペーンの目的などに合わせてタイプの異なる広告を配信できます。
用意されている広告フォーマットは以下の5種類です。

 

広告フォーマットの種類 特長
バナー広告 画像、または動画のみを表示する
レスポンシブ広告 テキスト・画像・動画・ボタンを組み合わせて表示する
動的ディスプレイ広告 商品リストの情報を動的に組み合わせて表示する
カルーセル広告 複数の画像を組み合わせて表示する
テキスト広告 タイトル・説明文などテキストだけを表示する

各広告フォーマットの詳細は、当ページの「YDAで配信できる広告の種類」で詳しく解説します。

YDAのメリット

YDAを利用するメリットとしては、以下の3つが挙げられます。

  • 幅広いユーザにアプローチが可能
  • ターゲティングの種類が豊富
  • 目的に応じた広告配信が可能

それぞれ以下に詳しく解説します。

幅広いユーザにアプローチが可能

YDAでは、Yahoo! JAPANトップページやLINEアプリなど、LINEヤフーのサービスを利用する幅広いユーザにアプローチできます。Yahoo! JAPANのサービスは40代以上のユーザが多い傾向ですが、LINEのユーザを含めると若年層へのアプローチも可能です。

出典:LINEヤフー 媒体資料

YDAを導入することで、GDNなど他のディスプレイ広告ネットワークとは違ったユーザへのアプローチが可能となります。すでにGDNを使っている場合でも、YDAによってリーチできるユーザの幅を広げることが可能です。

ターゲティングの種類が豊富

YDAでは多彩なターゲティング設定が提供されています。ターゲティングとは、広告の配信効果が高まるように、特定の条件を満たすユーザや配信先などを狙って広告を配信する設定のことです。

ユーザの年齢・性別や、配信先、曜日・時間帯など、様々な条件で広告の配信を絞り込むことで、最適なユーザに対して適切なタイミングで広告が配信されるように最適化できます。

利用できるターゲティングの具体例は「YDAで設定できるターゲティングの種類」をご参照下さい。

目的に応じた広告配信が可能

YDAでは「コンバージョン重視」など、広告主の目的に応じたキャンペーン設計が可能です。以下の8種類のキャンペーン目的が用意されています。

 

キャンペーン目的の種類 特長
サイト誘導 クリック数が最大になるよう配信を最適化する
動画再生 動画の再生数が最大になるよう配信を最適化する
アプリ訴求 アプリのダウンロードをコンバージョンとして、
コンバージョン数が最大になるよう配信を最適化する
コンバージョン 商品の購入・サービス申込みなど独自のコンバージョンを設定し、そのコンバージョン数が最大になるよう配信を最適化する
友だち追加※ LINE公式アカウントの友だち追加数が最大になるよう配信を最適化する
商品リスト訴求※ 動的ディスプレイ広告を使用して、コンバージョン数が最大になるよう広告クリエイティブと配信を最適化する
ブランド認知 ビューアブルインプレッション数が最大になるよう配信を最適化する
PayPayギフト※ コンバージョン数が最大になるよう配信を最適化する

出典目的別のキャンペーン作成について【運用型】 – ヘルプ – Yahoo!広告
※「商品リスト訴求」「PayPayギフト」「友だち追加」は一部のアカウントのみで利用可能です。

YDAで配信できる広告の種類

YDAで配信できる広告には、以下の5種類があります。

  • バナー広告
  • レスポンシブ広告
  • 動的ディスプレイ広告
  • カルーセル広告
  • テキスト広告

それぞれの特長や詳しいフォーマットについて、以下に詳しく解説します。

バナー広告

バナー広告は、画像もしくは動画だけで構成される広告です。以下のように、Webサイト・アプリに設置されている広告枠に表示されます。

▼バナー広告の表示イメージ
バナー広告表示例引用:ディスプレイ広告(運用型)とは – LINEヤフー for Business

 

バナー広告のメリットは、商品やサービスのイメージを画像・動画で視覚的にアピールでき、ユーザの目に留まりやすいことです。
広告クリエイティブの入稿規定は次のとおりです。

【画像】

アスペクト比(横:縦) 推奨サイズ [px] 最小サイズ [px]
1:1 1200 x 1200 600 x 600
6:5 600 x 500 300 x 250
39:5 936 x 120 468 x 60
728:90 1456 x 180 728 x 90
4:15 320 x 1200 160 x 600
1:2 600 x 1200 300 x 600
32:5 640 x 100 320 x 50
16:5 640 x 200 320 x 100
16:9 1280 x 720 640 x 360

【動画】

アスペクト比(横×縦) 最小サイズ [px] 最大ファイルサイズ
16:9 640 × 360 1GB
1:1 600 x 600 1GB

出典:バナー(画像)-運用型 – ヘルプ – Yahoo!広告
出典:バナー(動画)-運用型 – ヘルプ – Yahoo!広告

レスポンシブ広告

レスポンシブ広告は、画像・動画・テキスト・ボタンを自動的に組み合わせて、配信先のレイアウトやデバイスの画面サイズなどに合わせて自動調整して表示する広告です。

▼レスポンシブ広告の表示イメージ

レスポンシブディスプレイ広告表示例

引用:レスポンシブ広告とは? 入稿方法や運用ポイントも解説 – LINEヤフー for Business

 

レスポンシブ広告は、複数のクリエイティブの中から効果の高いものを自動的に優先して表示でき、広告の効果を最適化しやすいというメリットがあります。
広告クリエイティブの入稿規定は次のとおりです。

【画像】

アスペクト比(横×縦) 入稿可能サイズ [px] 推奨サイズ
1:1 (1)300 x 300
(2)600 x 600 以上
1200 x 1200
1.91:1 1200 x 628 以上 2400 x 1256

【動画】

アスペクト比(横×縦) 最小サイズ [px] 最大ファイルサイズ
16:9 640 × 360 1GB
1:1 600 x 600 1GB
9:16 360 x 640 1GB

【テキスト】

タイトル 20文字以内(5個以内)
説明文 90文字以内(5個以内)

出典:レスポンシブ(画像)-運用型 – ヘルプ – Yahoo!広告
出典:レスポンシブ(動画) – ヘルプ – Yahoo!広告

動的ディスプレイ広告

動的ディスプレイ広告は、ユーザに合わせて広告に表示する商品などを変えて表示する広告です。自社のECサイトの商品ページの閲覧などユーザの「行動履歴」や「属性」を基に、ユーザの興味を引きやすい商品などを自動的に表示できます。縦型・横型など様々な形式での表示が可能で、表示するWebサイトやデバイスの画面サイズなどに合わせて柔軟に自動調整されます。

▼動的ディスプレイ広告の表示イメージ

動的ディスプレイ広告表示例

引用:動的ディスプレイ広告について- Yahoo!広告


動的ディスプレイ広告を利用するには、あらかじめユーザの行動履歴を計測するための「サイトリターゲティングタグ」の設定などが必要です。
広告を作成する際にクリエイティブの入稿は不要で、商品名や最終リンク先URLなどの情報をまとめた「商品リストファイル」のデータをアップロードすることで作成できます。
商品リストファイルの入稿規定は次のとおりです。

【テキスト】

文字コード UTF-8、Shift JIS
区切り文字 CSV形式:カンマ区切り
TSV形式:タブ区切り
改行コード LF、CRLF
ファイル形式 CSV、TSV、ZIP

出典:商品リストファイルの作成(動的ディスプレイ広告) – ヘルプ – Yahoo!広告

カルーセル広告

カルーセル広告は、複数の正方形の画像を横に並べてスライド表示するバナー広告です。商品・サービスの特長について、複数の画像に分けて紹介したり、画像ごとに異なるランディングページに誘導したりできます。

▼カルーセル広告の表示イメージ

カルーセル広告表示例

引用:カルーセル広告を作成する(運用型) – Yahoo!広告

 

広告クリエイティブの入稿規定は次のとおりです。

【画像】

アスペクト比 推奨サイズ [px] 最小サイズ [px]
1:1 1200 x 1200 600 x 600

【ロゴ・テキスト】

ロゴ画像 600 x 600 [px]
タイトル 20文字以内
説明文 40文字以内

出典:カルーセル -運用型 – ヘルプ – Yahoo!広告

テキスト広告

テキスト広告は、テキストのみで構成するディスプレイ広告です。タイトルや説明文を組み合わせて表示されます。

▼テキスト広告の表示イメージ

テキスト広告表示例

引用:ディスプレイ広告(運用型)とは – LINEヤフー for Business

広告クリエイティブの入稿規定は次のとおりです。

【ロゴ・テキスト】

タイトル 15文字以内
説明文1 19文字以内
説明文2 19文字以内
アプリ名
(キャンペーン目的が「アプリ訴求」の場合のみ)
20 文字以内

出典:テキスト – ヘルプ – Yahoo!広告

YDAで設定できるターゲティングの種類

YDAでは、以下9種類のターゲティングが用意されています。

  • デバイスターゲティング
  • 性別ターゲティング
  • 年齢ターゲティング
  • サーチキーワードターゲティング
  • オーディエンスリストターゲティング
  • プレイスメントターゲティング
  • コンテンツキーワードターゲティング
  • 曜日・時間帯別ターゲティング
  • 地域ターゲティング

出典:ターゲティング設定について【ディスプレイ広告】 – ヘルプ – Yahoo!広告

 

各ターゲティングの特長を、以下に解説します。

デバイスターゲティング

ユーザの使用するデバイス・OS・プラットフォームを基準とするターゲティングです。デバイスは以下の4種類から選択でき、デバイスごとに入札価格調整率を変更できます。

  • すべてのデバイス
  • PC
  • スマートフォン
  • タブレット

「スマートフォン」と「タブレット」については、ターゲットとするOSを以下の3つから選択でき、OSのバージョンを「10.0以上」など限定することも可能です。

  • すべてのOS
  • Android
  • iOS

プラットフォームについては以下の3つから選択できます。

  • すべてのプラットフォーム(ウェブ/アプリ)
  • ウェブ
  • アプリ


性別ターゲティング

ユーザの性別を基準とするターゲティングです。以下の3種類から選択できます。

  • 男性
  • 女性
  • 不明

年齢ターゲティング

ユーザの年齢を基準とするターゲティングです。以下の区分に分けて設定できます。

  • 18歳~19歳
  • 20歳~24歳
  • 25歳~29歳
  • 30歳~34歳
  • 35歳~39歳
  • 40歳~44歳
  • 45歳~49歳
  • 50歳~54歳
  • 55歳~59歳
  • 60歳~64歳
  • 65歳~69歳
  • 70歳以上
  • 不明

サーチキーワードターゲティング

ユーザがYahoo! JAPANの各種検索機能で入力したことがあるキーワードに基づくターゲティングです。事前に作成しておいた「サーチキーワードリスト」を選択することで、リストにあるキーワードで検索したことがあるユーザに対して広告を表示するよう設定できます。

検索履歴を利用する有効期間を、以下の5つから選択可能です。

  • 1日以内
  • 3日以内
  • 7日以内
  • 14日以内
  • 30日間

しかし、サーチキーワードターゲティングは、2025年4月上旬より新規作成・編集が不可となり、同年の7月末をもって提供終了となることが発表されています。提供終了後は、「オーディエンスリスト」の新規リスト種別「高度なセグメント」に、サーチキーワードターゲティングの機能が集約される予定です。

出典:【ディスプレイ広告(運用型)】サーチキーワードターゲティングの提供終了について – LINEヤフー for Business

オーディエンスリストターゲティング

様々な種類のデータを基準にして振り分けたターゲット(=オーディエンス)のリストに対して広告を配信、もしくは配信除外ができる機能です。

設定できるオーディエンスリストの種類は大きく分けて以下の2つで、それぞれさらに細かい設定が可能です。

  • オーディエンス
  • 共通オーディエンス

「オーディエンス」は、自社のWebサイトを訪問したことがあるか、など広告主の独自データに基づくオーディエンスです。「共通オーディエンス」はLINEヤフーのデータに基づくオーディエンスで、興味関心・購買意欲・属性・ライフイベントなどから選択できます。

プレイスメントターゲティング

広告の配信先、もしくは配信対象外とするWebサイトやアプリを指定するターゲティングです。

プレイスメントターゲティングを利用するには、あらかじめ「プレイスメントリスト」と呼ばれるWebサイト・アプリのリストを作成しておく必要があります。

作成したプレイスメントリストと広告グループを紐づけることで、プレイスメントリストに登録したWebサイト・アプリを広告の配信先、もしくは配信対象外にすることが可能です。

このターゲティングを使うことで、広告に興味を持ちやすいユーザが訪れそうなWebサイトを狙って広告を配信したり、ブランドイメージを損なうようなWebサイトに広告が配信されないようにしたりできます。

コンテンツキーワードターゲティング

広告の配信先、もしくは配信対象外とするWebサイトやアプリを、コンテンツのキーワードで指定するターゲティングです。

例えば、キッチン用品の広告で「料理」というキーワードを指定すれば、レシピ紹介アプリなど「料理」関連のコンテンツを掲載しているアプリ・Webサイトをターゲットとして指定できます。このターゲティングを使うことで、配信先のWebサイトやアプリを個別に指定しなくても、キーワードによって配信先を指定できます。

曜日・時間帯別ターゲティング

広告を配信する曜日・時間帯を限定するターゲティングです。

時間帯は1時間刻みで選択でき、曜日ごとに異なる時間帯を設定することも可能です。このターゲティングを使うことで、効果が高まりやすい曜日・時間帯を狙って広告を配信できます。

自社の商品・サービスのターゲットユーザの生活リズムを想定して、広告を配信する曜日・時間帯を最適化するなど、戦略的に活用できるターゲティングです。

地域ターゲティング

広告を配信する地域を設定するターゲティングです。ユーザの登録情報・デバイス・利用環境などを基に、ユーザのいる場所、もしくは関心・関連のある場所を判定して広告の配信先を限定できます。

「地域名指定」では以下の2つの単位で、広告を配信するエリアを限定できます。

  • 都道府県単位
  • 市区郡単位

「半径指定」では、特定の住所や緯度経度を基準に、広告を配信するエリアを半径で指定できます。地域ターゲティングは、実店舗サービスの広告など、エリアが遠いユーザに配信する必要性が低い場合に有効です。


YDAとGDNの違い

YDAと並んでディスプレイ広告の配信に利用される代表的なサービスにGDN(Google ディスプレイネットワーク)があります。YDAとGDNの違いについて、以下の4点を確認しておきましょう。

  • 配信先の違い
  • ターゲティングの違い
  • 広告フォーマットの違い
  • 予算の管理方法の違い

それぞれ以下に詳しく解説します。

配信先の違い

YDAとGDNでは、広告の配信先が大きく異なります。

YDAの配信先は、「YDAの基本的な仕様」で紹介したとおり、LINEヤフー系のサービスが中心ですが、GDNの配信先は以下のようなGoogle系のサービスが中心です。

  • YouTube
  • Gmail
  • Blogger
  • Google Finance
  • Google運営以外のWebサイト・アプリ

Google運営以外の様々なWebサイトやアプリにも配信される点は共通ですが、提携しているWebサイト・アプリが異なるため、配信先は異なります

Googleでは「Google AdSense」というサービスで、個人ブログを含めディスプレイ広告の掲載先を広く募集していますが、YDAでは提携パートナーを法人に限定するなど、広くは募集していません。そのためGDNの方が掲載先の種類が豊富です。

ターゲティングの違い

YDAで利用できるターゲティングは基本的にGDNでも利用できますが、設定方法が異なります。YDAで利用できる各ターゲティングについて、GDNで設定する方法は以下の表のとおりです。

 

YDA GDN
デバイスターゲティング キャンペーン設定の「デバイス」で指定
性別ターゲティング オーディエンスのユーザ属性として設定
年齢ターゲティング オーディエンスのユーザ属性として設定
サーチキーワードターゲティング オーディエンス セグメントの「カスタム セグメント」として設定
オーディエンスリストターゲティング オーディエンス セグメントとして設定
プレイスメントターゲティング コンテンツターゲティングでプレースメントを設定
コンテンツキーワードターゲティング コンテンツターゲティングでキーワード・トピックを設定
曜日・時間帯別ターゲティング セクションメニューの「オーディエンス、キーワード、コンテンツ」から広告のスケジュールを設定
地域ターゲティング セクションメニューの「オーディエンス、キーワード、コンテンツ」から地域・除外地域を設定

広告フォーマットの違い

GDNのディスプレイキャンペーンでは通常、レスポンシブ形式(レスポンシブ ディスプレイ広告)で広告クリエイティブを入稿します。YDAのように「バナー広告」「テキスト広告」などの広告タイプごとに個別に入稿する必要はありません。

レスポンシブ ディスプレイ広告の入稿規定は次のとおりです。

【画像】

アスペクト比 推奨サイズ [px] 最小サイズ [px]
1.91:1(横向き) キャンペーン設定の「デバイス」で指定 600 x 314
1:1(正方形ロゴ) オーディエンスのユーザ属性として設定 128 x 128
1:1(横向きロゴ) オーディエンスのユーザ属性として設定 512 x 128
1:1(スクエア) オーディエンス セグメントの「カスタム セグメント」として設定 300 x 300

【動画】

アスペクト比 推奨長さ 最大長さ
16:9(横向き) 30秒 制限なし
1:1(スクエア) 30秒 制限なし
2:3(縦向き) 30秒 制限なし

【テキスト】

広告見出し 30 文字
長い広告見出し 半角 90 文字(全角 45 文字)
説明文 半角 90 文字(全角 45 文字)
ビジネスの名前
25 文字

出典:Google 広告の仕様: 広告フォーマット、サイズ、ベスト プラクティス – Google 広告 ヘルプ

予算の管理方法の違い

YDAでは検索広告とディスプレイ広告を別々のアカウントで管理しますが、GDNでは同一のアカウントで検索広告とディスプレイ広告の両方を管理できます。

そのため、GDNでは検索広告とディスプレイ広告の予算を一括で管理することが可能です。例えば、ディスプレイ広告で余った予算を検索広告に配分するなど、広告全体の予算を管理しやすくなっています。

YDA導入までの流れ

YDAを導入するまでの基本的な手順は以下の3ステップです。

  1. Yahoo! JAPAN IDの取得
  2. Yahoo!広告の申し込み
  3. 広告の設定・審査

各ステップを以下に解説します。

1. Yahoo! JAPAN IDの取得

Yahoo!広告  お申し込みページにアクセスすると、以下のように「Yahoo! JAPAN ID」の取得、もしくはログインを求められます。

Yahoo広告ログイン画面

引用:お申し込み情報の入力 | Yahoo!広告

 

Yahoo! JAPAN IDは、Yahoo! JAPANのサービスを利用する際に必要なIDです。「登録フォーム」をクリックして、必要な情報を入力していくと作成できます。Yahoo!メールなどYahoo! JAPANのサービスを利用している場合には、すでにYahoo! JAPAN IDを取得済みの場合もあるので確認しましょう。

すでにYahoo! JAPAN IDを持っている場合は「Yahoo! JAPAN IDでログイン」をクリックしてログイン情報を入力します。

2. Yahoo!広告の申し込み

ログインが完了すると、「Yahoo!広告 お申し込み」の画面が表示されます。画面の指示に沿って以下の申し込み情報を入力していきましょう。

  • 事業形態(個人事業主・法人)
  • 会社名
  • 住所
  • 電話番号
  • 運営サイトURL
  • 業種
  • 管理者名
  • 管理者連絡先
  • 管理者メールアドレス
  • 認証用電話番号

次に「検索広告」と「ディスプレイ広告」のどちらを利用するか選択を求められるので、YDAを利用する場合は「ディスプレイ広告」を選択します。

3. 広告の設定・審査

Yahoo!広告のアカウント作成が完了すると、広告管理ツールにログインできるようになります。広告管理ツールから広告の設定やクリエイティブの入稿をして、配信するディスプレイ広告を作成しましょう。

広告の設定・作成が完了しても、審査が終わるまでは広告が配信されません。審査に通過するには、広告の内容が「広告掲載基準」などのガイドラインに沿っている必要があります。審査が完了し、支払方法の設定なども完了していれば、広告の配信がスタートします。

LINEヤフーで利用できるほかの広告サービス

LINEヤフーではYDAのほかに、以下の広告サービスを提供しています。

  • Yahoo!広告 検索広告
  • LINE広告
  • コマースソリューション

それぞれの特長を以下に解説します。

Yahoo!広告 検索広告

Yahoo!広告ではディスプレイ広告のほかに検索広告を利用できます。

検索広告は、Yahoo! JAPANの検索結果などに表示される広告です。検索されたキーワードとの関連性が高いと判断された場合に、広告が検索結果に表示されます。Yahoo! JAPANだけでなく提携パートナーサイトの検索サービスにも、広告を配信することが可能です。

検索広告のメリットは、商品やサービスのことを積極的に調べているユーザなど「顕在層」に向けて配信できるため、購入などのコンバージョンにつながりやすいことです。検索広告の特長・メリットについて、詳しくは以下のページで解説します。

関連記事:【2025年最新】検索連動型広告の仕組みや、リスティング広告との違いを徹底解説

LINE広告

LINE広告は、LINEのトークリスト最上部やホーム画面などに広告を配信できるサービスです。

「LINE NEWS」や「LINEマンガ」などLINE系のサービスや、「LINE広告ネットワーク」に含まれる様々なアプリメディアにも広告を配信できます。

LINE広告について、詳しくは以下のページをご参照下さい。

関連記事:LINE Ads Platform(LINE広告)とは?(1)その概要と最新のトレンド

コマースソリューション

コマースソリューションは、Yahoo!ショッピングに広告を配信できるサービスです。Yahoo!ショッピングのトップページや商品検索結果などに広告を表示でき、Yahoo!ショッピングで販売している自社商品の購入を促すことができます。Yahoo!ショッピング上に自社で出店していなくても、Yahoo!ショッピングで自社商品が販売されている企業なら利用することが可能です。

利用する広告配信サービスの選び方

YDAやGDNなど、いくつかの広告配信サービスがありますが、どのサービスを利用すれば良いのでしょうか。

選ぶ際の基準の1つは「ユーザ層」です。広告配信サービスごとにリーチできるユーザ層が異なるため、それぞれの特長を把握し、自社が狙いたいターゲットとの親和性の高いサービスを選択しましょう。

広告配信サービスと自社商品との相性は、利用開始してみないと分からない部分も多いため、実際に運用してみて効果検証することも大切です。ユーザ層が異なるということは「リーチできるユーザ層が重複しにくい」ということでもあります。両方を併用することで、より多くの成果が得られる場合もあるでしょう。

 

自社にマッチする広告配信サービスを選びつつ、複数サービスを併用する戦略も選択肢に入れることもおすすめします。

YDA運用を代理店に依頼するかの考え方

YDAは自社で運用できますが、代理店に運用をサポートしてもらうことも可能です。YDAの効果性は、広告の種類の選び方やターゲティングの設定方法など、運用ノウハウによって大きく左右されます。代理店に依頼することで、専門知識に基づく運用により、広告の配信効果を最適化しやすくなります。

代理店と連携する手間や、代理店に支払う手数料がかかる点がデメリットですが、広告の運用にかかる社内リソースの負担を軽減することにもなり多くのメリットを得られます。

上記のようなメリット・デメリットを比較した上で、YDA運用を代理店に依頼するかどうかを検討しましょう。

まとめ

YDAは、Yahoo! JAPANのサービスや提携パートナーサイトにディスプレイ広告を配信できるサービスです。

GDNとは配信先が異なるため、適切に運用することでアプローチできるユーザの幅を広げることができます。また、YDAでは多彩な広告フォーマット・ターゲティング設定を選択でき、広告の配信を最適化することが可能です。

YDAの配信効果を高めるには、高度な運用ノウハウが不可欠です。必要に応じて代理店など専門家のサポートを受けることも検討し、効率的に利用していきましょう。

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