Criteoはディスプレイ広告のメニューの1つで、ダイレクトレスポンスを目的としたプロモーションにおいて広告効果が非常に高いことが知られています。EC・不動産・人材・旅行など多くの商品やサービスを扱うWebサイトのプロモーションでは、もはや必須の広告手法です。
2018年、そのCriteoから新たなソリューションが2つリリースされました。1つはCRMやDMPデータを活用してユーザにアプローチする「Criteo Audience Match(CAM)」、もう1つは自社サイトに訪問したことのない新規ユーザにアプローチする「Criteo Customer Acquisition(CCA)」です。
この記事では、この2つのソリューションについて詳しく解説します。今後、実施や検討する際の参考にしていただければ幸いです。
※Criteoについての詳細は、こちらの記事をご覧ください。
たった5分で面白いほど理解できる!Criteoダイナミックリターゲティング広告の特長と導入効果
https://medix-inc.co.jp/webbu/criteo-3117
Criteoの効果はもっと上がる!効果アップのための3つの対策
https://medix-inc.co.jp/webbu/criteo-2-3146
目次
Criteo活用の今までとこれから
Criteoの主要な配信メニューは、一度自社サイトに訪問したユーザに対して、最適な商品をバナー上でレコメンド配信するダイナミックリターゲティング広告です。
ダイレクトレスポンスを目的としたプロモーションで多くの広告主が利用しています。Criteoはほかの広告手法と比べてもCPAやROASなどの指標で広告効果が高いケースが多いため、広く活用されています。しかし、一度自社サイトを訪れたユーザにしかアプローチできないため、新規ユーザの獲得が拡大していかないという課題に直面しやすい面もあります。
また、店舗などのオフラインで会員登録したユーザや、しばらくサイトに訪問していないユーザに対してはアプローチができないため、リーチしきれていないユーザもいます。
そのような課題に対して、クリテオ社は新たに「Criteo Commerce Marketing Ecosystem(以下CME)」を提唱しています。
CMEは、自社サイトのユーザデータだけでなく、Criteoの持つ月間12億にもおよぶ膨大なオンラインユーザデータを基盤とした新たなCriteoのソリューションです。その中の2つのプロダクトが、今回紹介する「Criteo Audience Match(CAM)」と「Criteo Customer Acquisition(CCA) 」です。
Criteo Audience Match(CAM)とは
Criteo Audience Match(以下CAM)は、自社の顧客リスト(メールアドレス)とクリテオ社のユーザデータベースに登録された内容をマッチングし、該当したユーザにCriteoダイナミックリターゲティングを配信する機能です。
店舗などのオフラインでメールアドレスを登録しただけで自社サイトには訪問したことがない、もしくは、直近で訪問していないユーザでも、Criteoの膨大なユーザデータベースに存在するユーザであれば配信対象になります。
●導入方法
- Criteoのタグの中に、ログインユーザのE-mailアドレスをハッシュ化 (MD5形式)した情報を追加設定します。
※設定方法の技術的な情報は、下記サポートサイトを参考にしてください。
https://support.criteo.com/hc/ja/articles/202427141 - 自社の顧客のE-mailリストデータを用意する。その際に、E-mail情報はハッシュ化(MD5形式)しておく必要があります。
- E-mailリストデータを入稿し、Criteoのユーザデータベースとマッチさせて一定数以上のユーザが該当した場合に、配信が可能になります。
●活用例
・休眠顧客の再アプローチ
顧客の中でも長期間にわたって購入に至っていないユーザに対して、CAMでアプローチすることによりWebサイトへの訪問を促し、休眠顧客の復活につなげていくことができます。今まではDMなどでのアプローチしかできなかったものが、ディスプレイ広告の領域でアプローチできるようになるため、今までと違ったユーザの反応が得られます。
・店舗で獲得した顧客へのアプローチ
実店舗を展開している企業であれば、実店舗で獲得した顧客に対してCAMでアプローチすることにより、実店舗での購入だけでなくECサイトでの購入にもつなげていくことができます。
Criteo Customer Acquisition(CCA)とは
Criteo Customer Acquisition (以下CCA)は、自社のサイトに訪問したユーザに配信するリターゲティング広告ではなく、自社サイトに未訪問の新規ユーザにアプローチできるダイナミック広告です。自社商品と同じジャンルの商品に興味がある、または、購入したことがあるユーザに対して配信されるロジックのため、見込み度の高い新規ユーザにアプローチすることが可能です。
●導入方法
(1)データフィードのフォーマットをCriteo Performance Product Feedでアップロードします。
※データフィードのフォーマットについては、下記サポートサイトを参考にしてください。
https://support.criteo.com/hc/ja/articles/207571095-Criteo%E3%81%AE%E5%95%86%E5%93%81%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%BC%E3%83%89%E3%81%AE%E4%BB%95%E6%A7%98
(2)データフィードの項目の中でも、特に商品カテゴリ(google_product_category)は正しい情報を設定しましょう。このカテゴリ情報を元に、他社のサイトでも同じカテゴリの商品に興味のあるユーザが特定されるので、CCAの広告効果に大きく影響します。
(例)アパレルの場合
ファッション・アクセサリー > 衣料品 > スーツ
ファッション・アクセサリー > 衣料品 > アウター > コート・ジャケット
(3)Criteo Performance Product FeedフォーマットでのCriteoダイナミックリターゲティングの配信を3カ月程度行いデータを蓄積し、Criteoのエンジンが対象ユーザを正しく特定できる状態にします。
●活用例
・新規ユーザの獲得
CCAによってサイト未訪問の新規ユーザをサイトに呼び込みます。そこで、サイトに訪問したユーザに対してはさらに、従来から配信しているCriteoダイナミックリターゲティングで継続的にアプローチし、商品の購入につなげていきます。
まとめ
Criteoをすでに活用している広告主は、今までのCriteoダイナミックリターゲティング配信による広告だけでなく、新たな2つのソリューションも同時に活用することで、より多くのユーザにアプローチするのが可能となります。
今回の内容を参考にCCAおよびCAMを積極的に活用し、ビジネス拡大を実現してください。